東急不、「ゴッドファーザー社長」交代のワケ 渋谷や数寄屋橋の再開発はどうなる?

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大隈氏は金指氏の下で社長業のイロハを学んだという

――金指氏から社長業のどういったことを学んだのか。

大隈:2008年に金指氏が社長に就いた時に、ビル事業本部長に私が任命された。リーマン・ショックが起こって、それまで積極的に投資していた仕掛かり案件について、ひざを詰めて1つ1つ相談した。

銀座や渋谷の再開発も、当時は右に行くか左に行くかわからない状況だった。だが、金指さんのところに行けば、いつでもきちんと対応してもらえた。糸口を引き出してもらえる。親分肌的なところがあって、非常に助かった。何か突発的な事件があった時のトップの姿が印象に残っている。そういった姿を個人的には見習いたい。

金指:彼はとんでもない男。毎週金曜に私のところに来て、問題を吐き出して帰る。私はそれについて土日に悩む。そういうことをはっきり言うタイプ。その意味では、信頼関係があった。

「ざまあみやがれ」という気分

金指氏は「ざまあみやがれ」という独特の表現で、大隈氏への親しみを表現した

――後継に指名した時の状況を教えてほしい。

大隈:1月中旬に社長室に呼び出されて、「社長を引き継ぐから」と言われた。ホールディングスの社長は事業会社の社長を経験した人間がなると思っていた。だから、(事業会社を率いたことのない自分が指名されたことに)非常に驚いた。一方で、いくら悩んでも選択肢がない。やるしかないので、引き受けた。

金指:(大隈氏への)バトンタッチは相当前から決めていた。ビックリする顔が見たかった。予想どおりに驚いてくれて、「ざまあみやがれ」という気分(笑)。率直に前向きにとらえてもらって、引き受けてくれた。非常によかった。

――社長在任中にやりたいことは?

大隈:昨年策定した中長期計画は2020年をターゲットにしている。この先、何年社長をやっているかわからないが、次の社長にどう引き継ぐか、今から考え始めないといけない。2020年以降、不動産業界は低迷するのではないかとも言われている。東京五輪以降の姿を見据えたうえで、次へ引き継げたらいい。

(撮影:今井康一)

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