73歳チャールズ英国王が抱える「一番の問題」 本人のイメージは回復も、家族の問題が山積
当然ダイアナ元妃との結婚生活の頃と比べてしまえばこれはどうってことない。下劣なタブロイド紙の記事、テレビの暴露インタビュー(「この結婚生活には3人いたの」BBCのインタビューで夫の皇太子、後に皇太子と結婚するカミラ・パーカー・ボウルズ夫人について言及したダイアナ元妃の発言)、悲痛な離婚、ダイアナ元妃の1997年パリでの交通事故死といったこれらすべてが、多くの人が抱くチャーズル国王イメージを形作ってきた。無礼で卑劣な男、彼の家族は思いやりがない義理の姻戚というイメージだ。
世論調査会社MORIによると、チャールズ皇太子は素晴らしい国王になるだろうと言う人の割合は、1991年から1996年にかけて82%から41%に急落している。
イメージは徐々に回復
しかし、ダイアナ元妃の死が転換点となった。当時、国民からはその死を悼む声があがっていたが、チャールズ国王はトニー・ブレア首相とともに母である女王を動かして、ダイアナ元妃の追悼をおこなったのだ。これをきっかけにイメージが回復していった。
彼はおおむねうまくやり切った。今やチャールズ国王の先行きに否定的なイギリス人はほとんどいない。たとえ国王が国家の父というより古臭いおじさんに見えるとしても。
チャールズ国王は、ダイアナ妃との結婚前と結婚中に恋愛関係にあったカミラ夫人と2005年に結婚して以来、私生活が安定している。父であるフィリップ殿下が昨年99歳で亡くなり、チャールズ国王はウィンザー家の家長となった。王妃の称号を手にしたカミラ夫人は、彼の傍らで、気丈で立派な存在感を放っている。