24時間営業の代名詞といえばコンビニエンスストア。どんなに夜遅くても、朝早くてもいつも開いている。セブン-イレブン(約1万7000店)、ローソン(約1万2000店)、ファミリーマート(約1万1000店)の3強を軸に、全国に約5万5000店(2015年2月現在、すべてが24時間営業ではないが)を構え、年間9兆円とされる市場規模に育った。このコンビニのビジネスモデルが成り立つのは、日本が世界の中でみても治安の良さに優れた国であることは要素のひとつと言える。
そうは言っても昼夜を問わず営業するコンビニと犯罪は、切っても切れない関係にある。いちいち大きく報道されることは少ないものの、セブンやローソン、ファミマなど身近なコンビニではさまざまなことが起きている。その知られざる裏側をのぞいてみよう。日本に欠かせないインフラとしての顔を表しているともいえるし、あるいはコンビニオーナーの苦労、そして日本の闇も教えてくれる。
その①駆け込み寺としてのコンビニ
コンビニはつねにあかりが灯されている場所だ。近隣住民からすると、明るいことは必ずしも望ましくない。ただ、その「つねに誰かがいる」ことは、時として人を救う場にもなる。
2万4927人。これは2013年度にコンビニが「保護した」人の数だ(日本フランチャイズチェーン協会『コンビニエンスストア・セーフティステーション活動リポート』平成25年度版より)。内訳を見ると、女性8641人、子供3641人、高齢者1万2645人となっている。
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