「子どもの心を壊す」先生やコーチの無意識の行動 アルバイト先でも上司や先輩の力関係に悩む
コーチと選手の関係は、ある程度の親密な関係を含むので、コーチは時にバウンダリーを越えることがあります。偶然のこともありますが、故意に行われることもあります。
コーチがバウンダリーを越えやすいのは、コーチの子どもたちに対する話し方のせいだと思います。コーチは子どもを興奮させてやる気を出させ、うまくいかないときは厳しく評価します。私はコーチから受ける強いプレッシャーや、競技に対する期待が苦手でした(コーリー・ 17歳)
教師と同じように、選手とコーチの間には本質的に権力の格差があります。オーストラリアの法律には、教師と同様に、権力の格差が引きおこす問題について記されていて、コーチが18歳以下の選手と性的な関係になることを禁じています。
アルバイト先で大人から攻撃される
初めてお給料をもらう仕事に就いたときって、すごくステキに感じるし、楽しいものです。新人として、新しい人たちに出会って、お金を稼ぐなんて、刺激的ですよね。でも、強力な権力の格差のなかで、若くて経験が浅いことは、攻撃されやすい立場になることでもあります。
自分がそう感じていなくても、職場では、上司や顧客や先輩、または自分より長く働いている同世代くらいのスタッフとの関係では、弱い立場にあるのです。
新人のときのことです。スタッフルームで、観客たちが番組の終わりに立ち上がって、出演者たちとダンスをしているのを見ていました。そのとき、エグゼクティブプロデューサーが、私に、向こうに行って踊ってくるように言ったんです。断ったのですが彼は、「スアン、俺は、お前がお尻を振るのが見たいんだよ」と言い、その部屋にいた男性全員が大笑いしました(スアン)
大学が休みのときに、飲食業のアルバイトをしたんです。そこに、お尻を触ってくる男性がいました。マネジャーにそのことを伝えたら、ただ笑われておしまいでした。もし私が女性だったら、マネジャーは違う態度を取ったんじゃないでしょうか。それ以来、私はその男性をずっと避け続けました(ジャクソン・22歳)
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事