「70代で元気な人・介護必要な人」50代の過ごし方 70代を健やかに過ごすために必要なのは「貯筋」

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〇ひざ関節への負担が軽減される「下腿三頭筋」トレ

ふくらはぎの筋肉は、腓腹筋とヒラメ筋という2つで構成されています。2つを合わせて下腿三頭筋といいます。主に足首の関節を曲げる動作をつかさどっています。下腿三頭筋は、「第二の心臓」とも呼ばれています。下半身の血液を重力に逆らって心臓に送り返す際に、下腿三頭筋がポンプのように収縮する役割を担っています。

壁に手をついて、爪先立ちになることで強化できます。トレーニングでは両足同時に行ってかまいません。

(出所:『70歳すぎても歩ける体になる!』)

腹筋には骨盤を安定させる働きが

〇腰の凝りや痛みを解決! 「腹筋」トレ

15万人診た高齢者医療の名医が教える 70歳すぎても歩ける体になる! (だいわ文庫 460-1-A)
『70歳すぎても歩ける体になる!』(大和書房)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

腹筋とは、腹部にある「腹直筋」を指します。背筋と腹筋とで体の前後の安定性を保っています。腹筋には骨盤を安定させる働きがあるので、弱まると骨盤が後ろに倒れて腰痛を引き起こす可能性があります。

腹筋の強化で最も簡単なのが、仰向けで寝た姿勢からひざを立てておへそを覗き込むように首を持ち上げる運動です。可能なら上体を持ち上げてください。このとき、ひざは立てたままにします。ひざを伸ばして行うと腰に負担がかかるため、必ずひざを立てて行ってください。

(出所:『70歳すぎても歩ける体になる!』)

これだけでも、しない人と比べて確実に筋力を高く維持することができます。ほんの軽い気持ちでいいので、始めてみましょう。

安保 雅博 東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座主任教授

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あぼ まさひろ / Masahiro Abo

東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科診療部長。附属病院副院長。リハビリテーション科医/博士(医学)。
1990年東京慈恵会医科大学卒業。1998年~2000年までスウェーデンのカロリンスカ研究所に留学。リハビリテーション治療のパイオニア。脳卒中後遺症が専門。三重大学、東京都立大学、京都府立大学、青森大学客員教授。

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中山 恭秀 東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座准教授

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なかやま やすひで / Yasuhide Nakayama

東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科技師長。理学療法士/博士(リハビリテーション科学)。
1992年に東京都立医療技術短期大学、1998年に明治学院大学卒業。2001年に筑波大学大学院修士課程、2012年に博士課程修了。姿勢調節と運動制御の理学療法を研究。広島大学客員教授。

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