子どもを水難事故から守るために知っておくこと なぜ手を挙げて大声で助けを呼ぶのはNGなのか

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① ゆっくり大きく息を吸い、肺に空気を溜める 

溺れたときは、まず背浮きの状態になり「息をゆっくり大きく吸う」ことに意識を向けてください。背浮きになったら、アゴを上げておくと、気道が確保され呼吸がしやすくなります。

パニック状態では、どうしても呼吸が浅く速くなりがちです。これでは、肺に空気を溜めることが難しく、沈みやすくなってしまいます。落ち着いてゆっくり大きく息を吸うと、肺に空気を保つ時間が増え、浮力を得られやすくなります。冷静さを取り戻すきっかけにもなります。

また、呼吸が浅く速くなると「過呼吸」となり、手足がしびれたり、頭がぼうっとする可能性もあります。

②浮くものがあれば胸に抱える

ペットボトルなど水に浮かぶものが見つかれば、おへそ辺りで抱えます。バランスの取れた背浮きがしやすくなります。もし溺れている人を発見したら、自分が助けに行くのではなく、まずはクーラーボックスや浮き輪などを投げるようにします。ペットボトルを投げる際には、中に少し水を入れると、正確に遠くまで投げやすくなります。

③服や靴は脱ぎ捨てない

服や靴は、慌てて脱ぎ捨てる必要はありません。服や靴の中には空気が溜まっていて、それによる浮力を受けられる可能性が高いからです。背浮きの状態をキープしておけば、服や靴に溜まった空気は抜けにくくなります。

東日本大震災では、空気を含むダウンジャケットが浮具の代わりになり、津波にあっても助かったと、証言されている方もいます。スニーカーやサンダルは、水より軽い素材で作られていることが多いので、服と同じく慌てて脱ぎ捨てる必要はありません。

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