「心を壊してしまう人」がはまる3つの危険パターン 元自衛官「訓練でもメンタルだけは強くならない」

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落ち込みやすいから強くなりたい。いちいち人に嫉妬してしまう自分が嫌だ。うまくいかないのは努力が足りないから──。
自分を責めて、奮起して。そうして頑張り続けた結果、うつや休職、とても優秀だった人が適応障害になってしまうこともある。しかし、「どんなに過酷な状況にいても、メンタルは強くならなかった」と語るのは、元幹部自衛官として活躍していたぱやぱやくん。
ぱやぱやくんは、防衛大学を卒業後、幹部自衛官としてエリートコースを歩み、現在は一般人として過ごしている人物だ。人生における気づきをTwitterでつぶやき人気化した。
過酷な試練も多いとされる自衛隊で、メンタルは強くならないまま、どのようにして“生存確率”を上げ、脱落することなく過ごせたのだろうか。また、どんな人がメンタルダウンしてしまったのだろうか。

「団体責任」と厳しく指導され……

防衛大学に入った学生がまず学ぶことは、自分の弱さと、人と団結することだという。それを体にたたき込むため、自分、またはチームの誰かがミスをすればその都度、団体責任に。ぱやぱやくんも、その流れで懸垂や腕立て伏せを30~40回以上行うのもザラだったという(*当時)。

1年生の夏には東京湾を8キロ遊泳するという試練も。上下関係や寮生活のルールも厳しく、帽子の置き方、布団の畳み方などにそれぞれ細かいルールがあった。自己流で行うと「どうして言われたことができない!」と厳しい指導が入った。

防衛大を卒業して自衛隊員になった後も訓練は続く。

「100キロ行軍」という訓練では、20キロ弱のリュックを背負いながら長距離を歩き続けるため、足の皮がむけるという。また、真冬の北海道でマイナス20度の中を20キロ歩き続けたり、「防御陣地構築」という訓練では、スコップでひたすら穴を掘って陣地を作り続け、2夜3日から5夜6日かかるという。

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