オンラインで好感が得られる「顔の位置と大きさ」 目線をどこに持っていくかも重要なポイント

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実際のミーティングで大切なのは「目線」です。目線をどこに持っていくかで、あなたの人気もビジネスの成約率も変わります。

「相手の目を見て話しなさい」と教わった人は多いと思いますが、日頃から相手の目を見ながら話す習慣のある人は、画面越しでも相手の目を見て話しがちです。でもオンラインではカメラのレンズを見ない限り、相手は「自分が見られている」ようには感じません。それどころか、視線をそらせているように思われるのです。

特に複数の人が参加していて、話者が画面の右端や左端に映っている場合、あなたは話者の目を見て真剣に聞いていても、相手の目にはそっぽを向いているように見えています。下手をすると「きちんと話を聞かないから信用ならない」と誤解されかねません。

オンラインで相手と目を合わせるには、カメラのレンズを相手の目だと思って、時折「カメラ目線」にすることです。

スマホであればカメラのレンズと画面に映る相手の目の位置が近いので、目線のズレも小さく、それほど気になりませんが、それでも横置きで使うと目線が外れている感じが強くなります。

パソコンは画面が大きく、カメラのレンズの位置と、画面の中の相手の目の位置が離れているので、ズレが大きくなります。カメラがどこにあるのか、自分が相手の画面にどう映っているのか、最初は常に意識する必要があります。

慣れないと違和感がありますが、「カメラ目線」を取り入れるだけで、相手の画面に映し出されるあなたの印象は、「きちんと話を聞いてくれる人」「一生懸命に伝えようとしてくれている人」にガラリと変わります。

といっても、多くの日本人は、ずっと相手の目を見続けることも、見られ続けることも苦手なので、話している間中、ずっとカメラ目線で話す必要はありません。相手の名前を呼ぶときや、文章なら句読点を打つようなところだけカメラ目線にすれば十分です。

メモを取るときはひと言声かけを

話を聞きながらメモを取ることがあるかもしれませんが、机上や手元までは映らないので、あなたがメモを取っていることが相手にはわかりません。あなたがいきなり下を向いたきりなので、話し手には「話に興味がなくなった」「聞く気がなくなった」ように見えてしまいます。

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カメラに映らない行動については、「メモを取りながら聞きますね」などとひと言フォローするといいでしょう。

最も大切なのは「相手を安心させる」ことです。目から上と天井だけを映しているような人もいます。散らかった部屋を映したくないのかもしれませんが、それは自分の都合だけにフォーカスしていて、「相手を安心させる見せ方」をまったく考えていない行為です。

背景を整えるのは、自宅やオフィスがきれいなことをアピールするためばかりではなく、きれいで明るいほうが相手が安心するからです。

オンラインでは「大きなリアクション」と「笑顔」が必須ですが、それも相手が安心して話しやすくなるから。相手に安心感を与えられれば、「また話したい」と思ってもらうこともできるのです。

竹本 アイラ コミュニケーションコンサルタント、株式会社MoonGate代表

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たけもと あいら / Aira Takemoto

1972年北海道生まれ。神奈川県鎌倉市在住。「人脈や資金の獲得と結果が出る話し方メソッド」を提供するコミュニケーションコンサルタント、株式会社MoonGate代表。北海道で25年間、ラジオやテレビのコメンテーターとして第一線で活躍。2004年、会社設立、企業の社員間コミュニケーションの改善や接客トーク研修、幹部育成コンサルティング事業を展開。指導に携わった人や企業は、「ビジネスコンテストで受賞(コンサルタント)」「スピーチだけで1億円の契約獲得(経営者)」「社内の話し方を改善し、1年半で利益9億円増(老舗メーカー)」「客単価10倍アップ(販売員)」など続々自己最高売上を更新。

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