2050年カーボンニュートラル宣言も、誰にも相談しないで決めました。「いまやんなきゃ、もう、待ったなし」だと思ったからです。
あえて、ワクチン接種1日100万回って言ったのも、覚悟がなければどうしても抽象的になり動かせない、真剣に受け止めてもらうためには具体的な数字を示さなければ、と考えてのことです。
「総理大臣になること」は考えてもいなかった
――菅さんは「総理大臣になるとは思っていなかった」とおっしゃっていました。
いや全然思っていなかった、考えてもいなかった。ただ、安倍さんがああいう形で退陣をされることになった際にも、やはりコロナ対策は待ったなしでしたから。
最初に全国に緊急事態宣言を出したときにGDPが年率で約30%という戦後最大の下落幅でした。これを繰り返したら、国がおかしくなってしまうと思っていました。
ですから、安倍さんがああいう形になったときに、コロナ対策を一番知っているのは私ですから、そこはやるべきなのかなという感じですよね。
――菅さんにとって権力とは?
なんだろう。物を変えたり、作ったりすることのできるものじゃないのかな。国民のために、とにかく仕事がしたかった。権力はその手段であって、目的ではないから。
正直、権力に執着はしませんね。しないから、(総理大臣のポジションが)回ってきたんじゃないでしょうか。仕事への執着はあるが、権力への執着はないです。
――「また総理大臣をやりたい」と思う気持ちは? 後悔はありますか。
年齢的に遅くやりましたし、短いながらも、結論を出すべきものについては、かなりの部分出すことができたと思っていますから、もう一度同じようなことをやるエネルギーはないです。
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