日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた岡本純子氏。たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」という実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれている。
その岡本氏が、全メソッドを初公開し、15万部を超えるベストセラーとなった『世界最高の話し方――1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』に続き、このたび『
世界最高の雑談力: 「人生最強の武器」を手に入れる! 「伝説の家庭教師」がこっそり教える 一生、会話に困らない超簡単50のルール』を上梓し、発売3日で3万部を突破するなど、早くも話題を呼んでいる。
今回は、著者の岡本氏が主宰する「世界最高の話し方の学校」に、菅義偉前首相を特別講師としてお呼びした際のインタビュー(2022年6月10日実施)を掲載する。テーマは菅氏の首相在任時にも多く話題になった「コミュ力」。その前半を紹介する。
菅前首相のコミュ力のカギは「聴いて、聞かない力」
演説力という点では、残念な側面もあった菅義偉前首相ですが、短期間で実に多くの政策を実現した点を評価する声があるのも事実です。
「日本一口下手な政治家がいかに日本の宰相にのぼり詰め、次々と政策を実現することができたのか」。そのカギは、実は「聴いて、聞かない力」にありました。菅氏の素顔がのぞけるやりとりの模様を2回にわたってお送りします。まずはその前半です。
――コロナ対応、ワクチン接種の推進、携帯電話料金の大幅値下げ、不妊治療の保険適用、デジタル庁発足など、短期間に非常に多くの政策を実行し、結果を出してきました。ブルームバーグが最近、「短期政権が残した永続的な遺産」という記事で、「菅政権は短期だったが、その功績は驚くほど大きい。いまこそ、評価を見直すとき」と評するなど再評価の機運も高まっています。振り返って、いかがですか。
とにかくコロナとの戦いに明け暮れました。でも、それと同時に、せっかく総理大臣になったんだから、自分がやりたいと思ってきたことを全部やってやろうと思ってやっていたら、結果としてこれだけできたということですね。
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