「紙袋」があればOK!「身近な物」で絵が上達4秘訣 夏休み、親子で「アート」に挑戦してみよう!

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最後は、紙袋を「アーティストのような作品に仕上げる」秘訣です。

【秘訣④】仕上がりの決め手「影のマップ」をつくる

絵を本物のようにリアルに、立体的に見せるために、「陰影」をつけることは欠かせません

紙袋のレッスンでは、「袋のしわ」や「奥行き」を表現するために、陰影が大事なポイントになるので、陰影をつける前に「影のマップ」をつくります。

絵のなかで、とくに暗く見える影の部分を基本図形で配置すると、ひとつの長方形をのぞき、すべて三角形になりました。

折りたたんだ口の正面や大きな三角形の周辺など「光の当たっている部分」を残して、マップのとおりに陰影をつけていきます。暗く見える部分の陰影をさらに際立たせ、マップ以外の部分にも陰影をつけます。

とくに暗く見える部分を基本図形で示して「影のマップ」をつくり、それに沿って陰影をつけた絵(出所:『誰でも30分で絵が描けるようになる本』)

4つめの「仕上げ」のステップでは、袋の口に「厚み」を描き加え、袋が絵の中の地面につくる影を描き込みます。さらに、自分の指や折りたたんだティッシュなどで陰影をぼかしてみると、より洗練された絵に仕上がるので、ぜひやってみてくださいね。

「絵を描くこと」を通して世界が変わる

ありふれた紙袋にじっくり向き合ってみると、とても描きがいがありましたね。身近なものが「世界でたったひとつのアート」になる楽しみを味わっていただけたでしょうか?

「絵が苦手」と感じている人、あるいは「描きたいけれどハードルが高そう」と思っている人は、「絵を描くこと」に対する、ある種の思い込みがあるように思います。

本当は、絵が描けるようになるためには、膨大な時間も特定の場所も必要ではないのです。それを実践的な方法で紹介する「キスラー流30分方式」を試してみると、絵が上達するばかりでなく、これまで気づかなかった楽しみが身のまわりにあふれていることを、きっと実感していただけるはずです。

じっさい、私は世界中の数万人の子どもたちに直接会って絵の描き方を教えるなかで、子どもたちが「好奇心」や「自己肯定感」を高め、イキイキと目を輝かせる姿をたくさん見てきました。

ちょっと絵が描けたら、仕事でも日常生活でも、何かと便利なものです。大人のみなさんも、きっと「絵を描くこと」を通して、自分でもびっくりするような「日常に素敵な変化」が訪れることを願っています。

マーク・キスラー 画家、アーティスト、絵画講師

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Mark Kistler

画家、アーティスト。世界で最も人気のある著名な絵画講師のひとり。アメリカの大人気番組『マーク・キスラーのイマジネーション・ステーション』の司会を長年務め、優れたテレビ番組、テレビ業界の功績に与えられる、最も権威ある文化賞のひとつ「エミー賞」を受賞。15歳のときに、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』に触発され、「子どもたちに絵を教えること」をライフワークとしてスタート。現在も毎年、全米各地の学校を訪れ、数万人の大人や子どもに向けて「3Dの絵を描く」教室や、家族向けワークショップを開催している。著作は、ドイツ、ロシア、中国、韓国、ポーランド、ウクライナなど世界中で翻訳され、累計100万部を超える。

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