誘導も非常に丁寧です。パズルゲームというのはプレーヤーが答えを考えて悩むわけですが、提示されたルールが曖昧だったりすると、ミスリードが発生してまったく無関係のところで詰まってしまい、ストレスを与えてしまいます。
しかし、「Portal」はきちんと適切なヒントを出しつつプレーヤーを悩ませてくれます。パズルゲームにおいて答えを知ったときの“納得感”は非常に重要で、そこも抜かりないのです。
実験場に書かれた「the cake is a lie」の文字
先ほど「こちらを撃ってくるタレット」がいると書きましたが、実はAperture Scienceはかなりヤバい企業です。ポータルガンのテストのためならば被験者を殺してもよいと考えており、落ちると死ぬ液体がたっぷり用意された場面もあり、場合によってはプレーヤーを押しつぶして殺しかけることもあるのです。
実験場を管理するGLaDOSは優しそうな女性の声をしていますし、「テストを終えたらおいしいケーキをあげる」と言います。しかし当然ながら、そんなものは信頼できません。実験場をくまなく探索してみると、前の被験者が書いたと思われる「the cake is a lie(ケーキはうそ)」という文章が壁にびっしりと残っているのですから……。
このように、「Portal」はストーリーもポイント。GLaDOSは一体何者なのか。テストを終えたあとに待ち受けるものはケーキなのか、それとも……。パズルを解いていると、そのうちミステリーのように背筋がゾワッとする物語に巻き込まれていくのです。
ちなみに、本作のエンディング曲「Still Alive」はかなりの名曲です。曲そのものがいいのはもちろん、歌詞がばっちりストーリーに噛みあっています。もしあなたが本作の最後までたどり着いたのであれば、忘れられない存在としてGLaDOSが心に刻まれることでしょう。
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