脳の活動低下を招く「自己否定」する人の特徴3つ 傾向を知ってマイナス思考のスパイラルを回避

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多くの人がおちいる「自己否定のパターン」を知っておくべきでしょう。

自己否定しやすい人にはいくつかの特徴があります。あらかじめ自己否定しやすい人の特徴を知っておくことで、その落とし穴を上手に避けて、自己否定のスパイラルにおちいらないようにすることができます。

以下、その特徴をいくつか紹介しましょう。

◎自分にうそをついてしまう人

あなたは自分の気持ちにうそをついたり、ごまかしたりすることはありませんか?

そう聞かれて、「私は一度も自分の気持ちにうそを言ったことはありません」と答える人は少ないのではないでしょうか。誰でも、状況に応じて、ときには自分の気持ちをごまかすことがあります。

問題は自分を守るため、あるいは見栄や体裁を気にして、自分の本心をごまかしてしまう場合です。

たとえば好きな相手がいるとして、本当は「付き合いたい」と思っているとしましょう。ところが相手は高嶺の花で、自分などは相手にされないのではないか、という不安があったとします。自分が否定されることを恐れて、「いや、自分は実はそれほど好きじゃないんだ」などと理由をつけて、自分の心をごまかしたとしましょう。

意識的には自分をごまかせても、無意識で自分は自分の本心をごまかしたことを知っています。そして、自分の心にうそをついた引け目を、無意識に抱えることになります。

このような状態を心理学的には「認知的不協和」と呼びます。これが重なると、自分で自分を信じることが難しくなります。自分が信頼できないということは、当然ですが、自己肯定などできないということになります。

あなたは善人?それとも悪人?

◎道徳心が低い人

あなたは自分を「善人」だと思いますか?それとも「悪人」のほうに近いと思いますか?簡単な質問のように見えて、実はよく考えるととても難しい問題です。

「自分は周囲とあまり衝突することもなく、相手を立てることも多いから善人かな」と考える。同時に、「いや、でも言葉とは裏腹に相手のことを否定していたり、うそを言ったりすることもあるから、悪人かもしれない」と考え直す……。自分だけでなく誰に対しても、善人とか悪人と決めつけることは難しいと思います。

ただし、人間は誰もが心の中で「善くありたい」「正しくありたい」と思っているのです。「正しく」「善く」あることで自分で自分を認め、他者からも認められるということを、本源的に知っているのです。

とはいえ、この気持ちには個人差があると思います。善くありたいと思う反面、人間にはさまざまな欲望があり、相手よりも上に立ちたいとか、裕福になりたいと思うものです。ときに、それによって相手を攻撃したり、おとしめたり、嫉妬などを覚えたりします。

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