「第二次性徴並み」中年の大変化をどう受け入れる 「鏡の前が苦痛」35歳漫画家が美女を目指した先

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30代、40代になると白髪やシワが一気に増える。田房さんはそれを「第二次性徴」並みの変化だと話す。

「思春期に『第二次性徴』で大人の体へ大変化しますが、中年で起こる見た目の変化は『第四次性徴』と言っても過言ではないくらいだと思います。大人だってビックリするしショックです。でもそこに関しては事前に真面目に教えてもらう機会がないし、むしろコミカルに処理して受け入れなければいけないような空気があると思います」

太った自分をシャレにできない

外見の変化に対して、世間一般で「正解」とされているリアクションができないことが田房さんを一層悩ませた。

「ふくよかな体型の人が、自分の特徴を明るくコミカルに話したりすると、周りの人たちが思わずわーっと笑ってしまうことがありますよね。その笑いは見下しているのではなく、『この人は自分の特徴を自覚してるんだ』と、皆で現実を共有している安心感からくるのだと思います。

私は太ったことをシャレにできなかったので、そういう人がすごく羨ましかった。自分の体型を受け入れられないので『太っていない振りをしている人』みたいな感じでした。すると周囲もそこに触れないようにしなければいけないのでシリアスな空気になっていました。

さらに『今どき自虐する奴はイタイ』という空気があると感じていたので、そういうふうに逃げることもできませんでした。とにかく自分以外の全員が羨ましくて、『自分だけが醜い』と思い込んでいた30代後半はすごく辛い時期でした」

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