「膨大な政治ニュース」選び方のコツは、これだ 唯一の正解がないのが政治の特徴、どうする?
「ノマドワーキング」「キュレーション」などの言葉を広めたことでも知られ、2006年には国内の著名なブロガーを選出する「アルファブロガー・アワード」も受賞している。
その佐々木氏が、このたび、『現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全』を上梓した。
「ネット記事」「SNS」「書籍」などから、「読むべき」記事をいかに収集し、情報を整理し、発信していくか、自身が日々実践している「新しい時代の読み方」の全ノウハウを初めて公開した1冊で、発売後たちまち4万部を超えるベストセラーになっている。
そんな佐々木氏が「膨大な政治ニュースの中から、読むべき記事を選ぶコツ」について解説する。
大量の情報から「まともな情報」を拾う秘訣
安倍元首相の暗殺という衝撃的な事態とともに、参院選も終わった。マスコミやインターネットでは、政治について今日も大量のニュースや意見が交わされ、信じられないぐらいに情報量は多い。
しかしそうした情報のなかには、フェイクニュースやおかしな意見、個人への根拠のない中傷などもたくさん交じっている。これらをふるいにかけて、「まとも」な情報だけを拾い上げるにはどうすればいいのか。
自然科学であれば、専門家のある程度の共通認識というものが存在する。
物理学の世界で、相対性理論を否定する専門家はいない。たまに「アインシュタイン否定論」をブログで書いている人を見かけることがあるが、ほぼすべてが根拠のない素人の妄想である。
新型コロナ禍でもそうだ。「感染症専門医」の肩書を持つ専門家の人たちの見解はほぼ共通していた。
テレビのワイドショーに出ていた「専門家」がそれとはまったく異なる意見をしゃべりまくるという光景をよく見たが、それはワイドショーに出ていた「専門家」たちが「本当の専門家」ではなかったからである。
もちろんひとりの専門家は、一見してどんなに優秀で誠実そうでも、その人の発信が正しいかどうかは門外漢にはわからない。医療など専門性の高い分野では、とくにそう言える。
しかし「信頼できる専門家」はたいていの場合、他の信頼できる専門家たちから信頼されている。
そういう人間関係などが見えてくると、その分野の門外漢でも「何が正しい情報か」がうっすらとわかるようになってくる。
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