中国ではマンション販売の不振が2022年前半を通じて続き、不動産デベロッパーの経営を大きく圧迫している。不動産情報サービスの克而瑞が7月1日に発表したデータによれば、不動産業界の上位100社による2022年1月から6月までの成約総額は3兆4700億元(約70兆4965億円)と、前年同期の半分に激減した。
2021年の前半はマンション市況が過熱していたため、前年同期比の下げ幅がより強調された面もある。とはいえ、2年前の2020年前半との比較でも、成約総額の減少は3割を超える。
企業別では、2022年前半の成約額上位5社の顔ぶれは碧桂園(カントリー・ガーデン)、保利発展(ポリ・デベロップメント)、万科企業(バンカ)、中国海外発展(チャイナ・オーバーシーズ・ランド・アンド・インベストメント)、華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド)だった。
長年にわたりトップ5の一角を占めていた恒大集団(エバーグランデ)と融創中国(サナック)は、そろってランク外に転落した。
販売目標達成は通年でも困難
不動産デベロッパーの販売目標に対する実際の達成率は、大部分の企業で大幅な未達となっている。前出の克而瑞の調べによれば、2022年の販売目標を開示しているデベロッパーのうち、6月末時点の目標達成率が3割に満たない企業が半数近くに上った。
マンション販売の不振は2021年後半から続いており、一部のデベロッパーはすでに2022年の販売目標を下方修正済みだ。にもかかわらず2022年前半の目標達成率が低迷し、各社にとって年後半の商戦への大きなプレッシャーになっている。
このような現状を、個々のデベロッパーが自力で打開するのは困難だ。
「不動産業界に対する政府の政策姿勢が(明確なテコ入れに)大きく変化しない限り、市況の先行きに対する消費者の(ネガティブな)見方は根本的には変わらない。不動産デベロッパーの販売目標達成は通年でも難しいだろう」。市場調査会社の億翰智庫は、6月30日に発表したレポートのなかでそう分析した。
(財新記者:牛牧江曲)
※原文の配信は7月1日
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