なぜか「すべてうまくいく人」が験を担ぐ理由 科学が明かす「ツイている人」に共通する法則

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たしかに、リスクはある。とはいえ、運がよくても悪くても、その物事が終わってからでないと、結果はわからない。幸運だったのか不運だったのかが決まるのは、行動を起こしたあとなのだ。

万事うまくいって、あなたが望みのものを手に入れたのであれば、万歳! 幸運だった! でも、うまくいかなかったのであれば、ミスから学び、また挑戦すればいい。

経験は私たちの精神の機能(考え方)と神経の機能(脳が経験に反応する方法)の両方を変える。どちらか一方だけを変えることはできない。世界でなんらかの出来事に遭遇するたびに、あなたは変化に対応しなければならない。

そして一時的にであろうと永遠にであろうと、あなたは考え方とニューロンのはたらき方の両方を変えていく。さまざまな経験を通じて、記憶は脳のなかで絶えず変化を遂げているのだ。

ランダムネスに心を開き、運を味方にする

運とは、世界に存在するランダムネスの見方の1つだ。『オズの魔法使い』のドロシーのように、私たちには昔から運を味方にする力がそなわっている。

ランダムネスに心をひらき、それを受けいれ、不安に思ったり怖れたりせず、ミスから学び、勝ち目のない試合運びを変えられるようになれば、私たちはランダムネスから利益を得られるようになる。

たとえ大きなスケールで宇宙を支配することはできなくても、人生のささやかな一面をコントロールできるようになるのだ。

なにをしたところで、ランダムネスは生じる──私たちの宇宙はカオス理論が支配しているのだから。どんな困難に直面しても、柔軟に対処するすべを身につけよう。そうすれば、運に恵まれるようになる。

(翻訳:栗木さつき)

バーバラ・ブラッチュリー 心理学者・神経科学者

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Barbara Blatchley

アグネス・スコット・カレッジの心理学・神経科学の教授。インディアナ大学で学士号を、サウスカロライナ大学で博士号を取得。生理心理学、神経科学、リサーチにおける統計学、学習・感覚・知覚に関する心理学、うつ病の生物学的メカニズム、脳の発達に影響を及ぼす要因などを研究している。著書にStatistics in Context(2018年、未訳)がある。

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