たしかに、リスクはある。とはいえ、運がよくても悪くても、その物事が終わってからでないと、結果はわからない。幸運だったのか不運だったのかが決まるのは、行動を起こしたあとなのだ。
万事うまくいって、あなたが望みのものを手に入れたのであれば、万歳! 幸運だった! でも、うまくいかなかったのであれば、ミスから学び、また挑戦すればいい。
経験は私たちの精神の機能(考え方)と神経の機能(脳が経験に反応する方法)の両方を変える。どちらか一方だけを変えることはできない。世界でなんらかの出来事に遭遇するたびに、あなたは変化に対応しなければならない。
そして一時的にであろうと永遠にであろうと、あなたは考え方とニューロンのはたらき方の両方を変えていく。さまざまな経験を通じて、記憶は脳のなかで絶えず変化を遂げているのだ。
ランダムネスに心を開き、運を味方にする
運とは、世界に存在するランダムネスの見方の1つだ。『オズの魔法使い』のドロシーのように、私たちには昔から運を味方にする力がそなわっている。
ランダムネスに心をひらき、それを受けいれ、不安に思ったり怖れたりせず、ミスから学び、勝ち目のない試合運びを変えられるようになれば、私たちはランダムネスから利益を得られるようになる。
たとえ大きなスケールで宇宙を支配することはできなくても、人生のささやかな一面をコントロールできるようになるのだ。
なにをしたところで、ランダムネスは生じる──私たちの宇宙はカオス理論が支配しているのだから。どんな困難に直面しても、柔軟に対処するすべを身につけよう。そうすれば、運に恵まれるようになる。
(翻訳:栗木さつき)
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