過酷労働でも月収20万、保育士たちが訴える窮状 月9000円の賃上げでも給与に反映されるかは謎
月9000円の賃上げというけれど
「岸田首相が月9000円の賃上げをすると言った時、正直、1桁違うのではないかと思ってしまいました。月9万円アップなら、辞める保育士も減るのではないでしょうか」
都内で企業が運営する認可保育園で働く保育士の伊藤恵子さん(仮名、40歳)は、岸田政権の賃上げ政策に大きな疑問を感じている。子育てが一段落してから保育士資格を取得し、保育士として働いて5年が経つ。
しかし、恵子さんの月給は手取りで月20万円ほど。「やりがいのある職業ですが、給与と仕事の量・責任が見合わない」と嘆く。
保育士は、ただ子どもを預かるわけではない。専門的な知識をもって子どもの年齢ごとの発達を考え、生活や遊びを通して学び、身につけてほしいことなどを「保育計画」にまとめる。年間の保育計画は月ごとの「月案」、週ごとの「週案」に落とし込まれ、日々の保育に当たる。園児一人ひとりの健康の状況、成長や保育の経過などを記録する「児童票」も作成する。保護者との間で交わす連絡帳やクラス日誌を書くなど、書類業務も多い。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら