竹中平蔵がひろゆきに答える「私が嫌われる理由」 「人の目を気にして生きるのは本当につまらない」
ひろゆき:以前話したときにも思ったんですけど、時代によって礼儀作法の違いみたいなものがある気がします。僕、人に聞かれたとき、「お金たくさんありますよ」、「僕、一生食いっぱぐれないくらいお金貯めてるんで」、「庶民の考え全然わかんないっす」って表で言うんですよ。自分の財産の金額と生涯賃金で考えたら至極当たり前の話で、それを言うのが悪いことだとも思っていないんですね。
でも竹中さんの場合、そういうことを言うのが礼儀作法としてよろしくないって感覚を持ってるじゃないですか。竹中さんの礼儀作法としてそれを言わないっていうのが、結果として誤魔化す人っていう見え方になっちゃってるなと思いました。
竹中:それを言われた際、はたと考えたわけですよ。これはこれで重要な指摘かもしれないなと。ただし、僕はね、じゃあ自分が金持ちかって言われたら、本当に違うんですよ。私がイメージするお金持ちっていうのは、数百億から1000億円持ってる人なんですよ。
ひろゆき:孫正義さんみたいなね。
竹中:そう。私なんか全然違うと。貧しいとは思ってないけど、金持ちとも思ってないんですよ。正直に言って。そんなに贅沢(ぜいたく)だってしてない(笑)。僕がそのうち完全に仕事からリタイアしてね、もし90過ぎまで生きるとしたら、そんなに楽な人生じゃないと今でも思ってますよ。
ひろゆき:僕も竹中先生が言うことはわかるんですよ。100億円くらいで宇宙に行く人と比べたら(笑)、僕も全然貧乏なんですよ。ただ物事を判断する一般庶民の人たちがじゃあ1億円を見たときにどう思うか─それを考えて僕はいつもしゃべっています。
「他の人にどう思われても関係ない」
竹中:なるほどね。嫌われる要因のもう1つなんですが、こういう言い方をすると乱暴なんだけれど、僕、他の人にどう思われても関係ないと思ってるんですよ。別に人に良く思われようと思って生きてるわけじゃないですから。私も、残された人生そんなに長くないと思ってて。それなのに人の目を気にして生きるなんてバカバカしい。自分が正しいと思っていることを言って、それで嫌ってる人がたくさんいるっていうのもわかるけど、その分、評価してくれる人もいる。それでいいじゃない、って。
ひろゆき:よくわかります。どんなコミュニティでも人が集まれば、一定数には絶対に嫌われますよね。中高のクラスとかもそうじゃないですか。クラス全員に好かれるのは、すごく難しい。でもそれって救いもあって、「みんなに好かれるのは難しいけど、みんなに嫌われるのも同じく難しい」ってことですから。