「底辺の仕事ランキング」批判集めた6つの問題点 “誰でもできる"の罪深さ、差別で片づけられず

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そもそも個人の価値観やスキルが多種多様な現在の社会において、挙げられた12の職業は“底辺”とは言い切れず、運営サイドの思い込みによるものでしょう。しかし、社会経験の少ない大学生たちが見る記事である以上、信じてしまい、担い手を減らしてしまう危険性があります。

私の友人・知人に、大卒の土木・建設作業員、コンビニ店員、清掃スタッフ、トラック運転手、飲食店スタッフ、介護士、保育士がいますが、彼らは決して嫌々働いているわけではありません。ところが、もし彼らが就職活動中にこのような記事を見ていたら、12の職業を目指さなかった可能性もありうるでしょう。ひいては、社会のバランスを崩しかねない危険な発想の記事であることが4つ目の問題点です。

「インターンに書かせる」運営方式

「就活の教科書」は“底辺”の記事が削除された一方で、「【行く意味ある?】Fランク大学一覧|Fラン大学の実態,偏差値,女子あるあるも」「【低学歴でも大丈夫】Fラン大学生におすすめの企業3選|就活で失敗する共通点も」などの記事は現在も掲載されています。

「行く意味ある?」「低学歴でも大丈夫」という目線やレッテルの危うさは、“底辺”の記事と同様。では、この危うさはどこから来ているのか。

「就活の教科書」はインターンを募集していて、その筆頭に「Webライター」が挙げられています。つまり「記事の多くは、実際に就活をした内定者や、現役の就活生が書いている」ということ。それを代表取締役社長が監修者として記名することで信頼性を担保しつつ、発信しているようですが、この運営方式こそが5つ目の問題点でしょう。

この形は「新しい情報でリアリティがある」というメリットが得られる反面、「メディアとしての公平性やライターとしてのスキルに欠けやすい」というデメリットがある運営方式。もともと就活サイトに限らず、少ない報酬で記事を量産しやすい編集部の運営方式として使用しているメディアが少なくないものの、つねにリスクと隣り合わせのところがある形なのです。

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