Netflixが巨額を投じた韓国コンテンツの裏事情 版権を放棄することで得た2つの大きな利点
ドラマ「イカゲーム」「愛の不時着」「梨泰院クラス」など、今、多くの韓国のコンテンツが世界規模のヒットを記録しています。では、なぜここまで世界規模のヒットが続いているのでしょうか。
コンテンツと政府に絶妙な距離感
日本では「韓国コンテンツの盛り上がりは、政府が主導している」とよく耳にするかもしれません。ところが、それは実態とは少し異なる話だと思います。
30年以上のノウハウを積んできた韓国コンテンツに対して、政府はあくまでも企業やクリエイターのサポートに徹しているのです。言い換えれば、今の韓国コンテンツは、民間の事業者やクリエイターなどコンテンツを作る人々がビジネスとして積み重ねてきた結果なのです。
1つの事例としてご紹介したいのが、韓国コンテンツ振興院(KOCCA)です。2009年に政府が設立した公共支援機関であるKOCCAは、ドラマ、映画、バラエティ番組、ゲーム、音楽、ファッション、アニメーション、キャラクター、漫画、VR、ARなどさまざまなコンテンツ産業の成長のため、企画の段階から制作、流通、海外進出、企業育成、人材育成、研究開発などの支援事業を分野ごとにおこなっています。
面白いところは、KOCCAは世界各地に支部を設置、それぞれの国のトレンドや動向に関連するレポートを作って、インターネット上 で無料公開しています。具体的には、コンテンツ産業の各分野の成長率や最新動向の要因分析、その背景について詳しく書かれているレポートなどがあります。
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