新型ステップワゴンに見るホンダの福祉への姿勢 ノア&ヴォクシーやセレナと決定的に違う思想
![新型ステップワゴン車いす仕様車のスロープを展開した状態(東洋経済オンライン編集部撮影)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/9/1/570/img_91a355f61601634a8b825eda321c76a977666.jpg)
ミニバンの車いす仕様車は、テールゲートを開けて、車体後部の広い開口部から専用スロープを使い、車いすのまま乗降するタイプが一般的だ。また、室内では、2列目または3列目シートのスペースに車いすを固定する方式が多い。足が不自由な人が車いすから降りることなく、目的地までクルマで移動できる仕様だといえよう。
![ベースになるのは新型ステップワゴン スパーダ(東洋経済オンライン編集部撮影)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/2/9/570/img_29a1965b2a952cd9aaacf31c6d19d22096450.jpg)
新型ステップワゴン車いす仕様車も同様の方式を採用する。ベース車は、高級感や充実装備を誇る「ステップワゴン スパーダ(以下、スパーダ)」。新型のラインナップには、シンプルさを追求した新グレード「ステップワゴン エアー(以下、エアー)」もあるが、車いす仕様車はもちろん、サイドリフトアップシート車のいずれにも設定がない。
![新型ステップワゴンのパワーテールゲート(東洋経済オンライン編集部撮影)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/b/1/570/img_b1f78ddea80d0077e9337dc3c4075d0470061.jpg)
これは、テールゲートが自動開閉する「パワーテールゲート」を装備するのがスパーダのみで、エアーには未設定のためだ。ホンダの福祉車両は、主にファミリー層など個人ユーザーが多く、例えば、母親など女性が障がいを持つ子どもなどを車いすのまま室内に乗せる際、パワーテールゲートがあったほうが利便性も高いといった配慮にもとづく。
![静電タッチセンサー式のパワースライドドア(東洋経済オンライン編集部撮影)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/b/4/570/img_b4d4384f0d878d1c15152824d5f5c2eb22879.jpg)
また、新型では、全車に両側パワースライドドアを標準装備するが、従来のドアハンドル操作に加え、指先で軽く触れるだけで開閉可能な静電タッチセンサー式も採用。静電タッチセンサー中央の凹部に触れると、スライドドアが自動で開閉することで、介助者はもちろん、車いす利用者など誰でも簡単に操作できる。
車いす仕様車のラインナップ
![新型ステップワゴン車いす仕様車のバリエーション(写真:本田技研工業)](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/a/8/570/img_a8b4290ae78096f0d5b17531e278ba4315411.jpg)
ラインナップには、車いすを2列目シートの助手席側スペースに固定する「2列目乗車タイプ」、3列目シートの助手席側スペースに固定する「3列目乗車タイプ」、2列目と3列目に最大2台を固定できる「2列目&3列目乗車タイプ」がある。いずれも車いすの乗降時に使用するスロープは、車体後部にフラットな形状でコンパクトに折りたためるタイプを採用。強度が高いアルミ素材ながら薄くすることで軽量化を施したほか、油圧ダンパーも装備することで、女性などでも軽い操作で出し入れが可能だ。
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