子どもに教えておきたい「お金の上手な稼ぎ方」 学校では教えてくれない「お金の話」をしよう

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たとえば、レストランは、「おなかがすいた~」というお困りごとを持つ人に、おいしいものを提供するという解決策を提供することでお金をもらっている。歯医者さんは、「歯が痛い!」というお困りごとを持つ人に対し、歯が痛いのを治すという解決策を提供することでお金をもらっている。

ようするに、お金というのは「お困りごとを解決してくれる人に集まる」んだ。お金を稼ぎたかったら、困っている人を見つけて、その人に解決策を教えてあげればいいだけ。難しく考えなくていい。

たとえば、父さんは、小さい頃、父さんの父さん、つまり君のおじいちゃんが「肩が凝って困っている」とよくいっていたので、試しに、「10分、肩をもむので100円ちょうだい」といってみた。すると、「よし、いいよ」と喜んでもらい、肩もみをして、みごと100円を稼ぐことができた。簡単だろう?

「困っている人を見つけて、その人の困っていることを解決するための提案をする」。この要領がわかると、おこづかいを増やすことができる。困っている人がいないか、まわりを見て探してみよう。 

自分で解決できない問題が出てきたら?

たとえば、となりのおじちゃんが腰が痛くて庭の手入れができていないとする。「おじちゃん、もしよかったら、お庭の手入れをお手伝いしましょうか? そのかわり、きれいにできたらおこづかいちょうだい!」と提案してみる。

おじちゃんが本当に困っていて、おじちゃんが望むようにお庭の掃除がちゃんとできれば、みごとにおこづかいをゲットできる。こうして考えていくと、君と関わるすべての人からおこづかいをもらえる可能性が見えてくる。世の中、困っていない人なんていないからね。

「みんな、どんなことで困っているんだろう」と、じーっと観察して、どうしたらそのお困りごとを解決してあげられるだろうと考える。この考え方は一生役に立つ。この考え方が身につけば、お金を稼ぐことはそれほど難しいことではなくなるよ。

困っている人を見つけて、困っていることを解決してあげられるサービスを提供する。それを実行すれば、君は必ず稼ぐ人になれる。

ただ、これを実行していったときに、困ったことが起きる。君もいずれその問題に直面するだろうから先にいっておこう。それは、「相手のお困りごとが、自分が解決できるお困りごとではない」という問題のとき。

たとえば、お風呂の掃除や皿洗い、犬の散歩ぐらいなら君でお手伝いできる。ただ、相手のお困りごとが、「テレビの映りが悪いから直してほしい」だったらどうだろう。君では解決できないよね。

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