フリーランスから「会社勤め」を彼女が選んだ理由 池澤あやか「自分の可能性、もっと広げたい」
――ライフステージによって、自分らしい働き方を選択する。そのために大事なことって何だと思いますか?
先ほど、フリーランスのエンジニアは「技術力が大事」という話をしましたが、でも、最も大切なのは人柄とか、相手のことを思いやるコミュニケーションとか、そういうものだと思っていて。
個人的にも特に大事にしている部分ですね。
――相手を思いやれるとか、感じがいいとか、「いい人柄」というのも、立派なビジネススキルですよね。
そのとおりですね。結局のところ、仕事って、人と人との関係で回っていくものですから。
たとえ、1人のエンジニアに高い技術力があっても、その人がいることでチームの士気が下がってほかの人たちが仕事しづらくなる状況なら、結果的にはマイナスになってしまいますし。
逆に、その人の技術力が普通でも、人柄がよくてその人がいるだけでみんなのやる気がでて生産性が上がるなら、チームとしては「超プラス」になっているはずなんですよね。
主体的に仕事に取り組むスタンスを保つことが大切
――池澤さんがチームとのコミュニケーションで意識していることは?
コードレビューやチャット、メールなど、テキストコミュニケーションをするときは特に、受け手の立場に立った伝え方ができるよう工夫しています。
ポイントは、ちょっとしたことでもいいから、相手の褒めポイントを見つけて伝えること。コードレビューのときは特に、褒め言葉を添えて指摘をいれるようこころがけています。
相手が余計な不安を抱えずに、気持ちよく働けるような声がけをしていくことが大事ですね。
――会社員にとってもフリーランスにとっても大事な心がけですね。
そう思います。あとは、主体的に仕事に取り組むスタンスを保つことは、いつどんな働き方を選択するにしても大切ですよね。
会社組織で働いていると、会社側がエンジニアごとに適性を見てプロジェクトにアサインしてくれたり、忙しくなれば業務量を調整してくれたりすることもあると思います。
それはすごくありがたいことですが、「会社任せ」が当たり前になりすぎてしまうのは、リスクでもある。自ら方針を決定したり、責任を取ったりすることがないままだと、仕事に対する当事者意識が薄れていきやすいと思うので。
また、主体性を持たずに働いていると、いざフリーランスになろうとしてもうまくいかないでしょうし、会社員であっても仕事がつまらなくなっていきそうです。
だからこそ、私の中で「主体的に働くこと」はとても大事なテーマ。新しい環境でも、今日お話したことを大切にしながら頑張っていきたいと思います。
(取材・文/夏野かおる 編集/栗原千明〈エンジニアtype編集部〉)
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