小学英語、「しらける形式的会話」強制丸暗記の罪 子どもが英語をつまらないと思うのも当然

拡大
縮小

ちなみに、よく聞かれる質問に「これができたらご褒美をあげる、というやり方はいけませんか?」というものがあります。私は、これは大いにアリだと思います。

「ご褒美を与えて勉強させるとご褒美がなければ勉強しなくなる」という反対派の意見もありますが、ご褒美なしに自主的に勉強できる人は現実にはどれくらいいるのでしょうか?

大人だって、「この仕事が終わったら、欲しかったあれを買おう」「一段落したら旅行に行こう」などと、自分で自分にご褒美を与えてモチベーションをキープしていますよね。それと同じだと思います。子どもにも、小さなご褒美をあげつつ、楽しんで学んでもらえればいいのではないでしょうか。

英語を学ぶこと自体を目的にしない

ひとつ、親がサポートする際に意識してほしいことがあります。それは、“英語を「一番」に置かない”ということです。

小学校6年生の英語が1冊でしっかりわかる本
『小学校6年生の英語が1冊でしっかりわかる本』(かんき出版)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

これは、「英語を学ぶこと」自体を目的とするのではなく、「何のために英語を学ぶのか」という視点が大切だということ。そのために、子どもの本当に好きなことに英語をこじつけてあげてほしいのです。

「こじつける」といっても無理にではなく、子どもの好きなことと英語がクロスするタイミングを見計らってさり気なく英語の必要性をほのめかしてあげるだけ。

たとえば、スポーツに打ち込んでいる子なら、将来的に活躍する場を海外に広げる可能性もありますから、「そのときに英語が必要だね」と関連付けることができるでしょう。実際に、海外で活躍しているスポーツ選手の姿を見せてあげるのが一番早いかもしれません。

次ページ早期教育でかえって英語が嫌いに
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT