小学英語、「しらける形式的会話」強制丸暗記の罪 子どもが英語をつまらないと思うのも当然

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学校の英語教育がフィットしなかった子には、英語を好きになってもらうことを最優先にして、家庭で学習をサポートしてあげることが有効です。
そのために、まずは小学校英語を嫌いになってしまう原因を分析してみましょう。

私が考える原因は、大きく次の2つです。

①表面的な表現中心のゆるいカリキュラム

②中学校での「英語」科目との落差

1つめのゆるいカリキュラムというのは、平たく言えば「簡単すぎる」ということです。

小学3年生から始まる「英語活動」から、英語に慣れるという目的で、基本的な会話文を何度も何度も繰り返します。

簡単すぎてつまらない

以前、『小学校5年生の英語が1冊でしっかりわかる本』と『小学校6年生の英語が1冊でしっかりわかる本』という参考書を制作した際に、教科書で教える5・6年生の内容があまりにも似ているので驚いたことがあります。
つまり、2年かけて(3、4年生を含めれば4年も)同じようなことを繰り返しているということです。

小学5・6年生ともなると、国語や算数、理科などほかの科目ではそれなりに高度なことを習っていますよね。ですが、英語となると「Is this an orange?」(これはオレンジですか?)など、急にレベルが下がるのはなぜなのでしょう。

「a」の使い方についてなどの深い説明もなく、このレベルの会話表現をただ繰り返す授業は、多くの子どもたちにとって、つまらないし退屈です。難しくて落ちこぼれるのではなく、簡単すぎて嫌になってしまうのです。

また、「表面的な表現中心」というのは、たとえば海外旅行に行って楽しみ、食事をして「おいしい」と喜ぶシーンなど、上辺だけの形式的な表現ばかりが並んでいる点を指しています。

現実には、外国に旅に出れば盗難やぼったくりなど危険なこともありますし、食事だって「口に合わない」「おいしくない」と感じることだってあります。そういう「実際によく使う英語」こそ子どもたちにとっても興味深く感じられるものなのですが、そこまで深みのある内容になっていないのです。

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