好き、求められている、学べるが仕事の3条件--『ムーンショット デザイン幸福論』を書いた奥山清行氏(工業デザイナー、KEN OKUYAMA DESIGN CEO)に聞く


 注意したいのは、電気自動車はハードだけではなく、新しい街づくりの中で、新しい使い方が提案されて生きてくる。今までの延長でハードだけを見ていたのでは、車自体よくならないし、生活もよくならない。立場を変えて言えば、そのトータルの姿を見せてあげないと、電気自動車のいちばんいい使い方がわからないかもしれない。

──中東のアブダビでのプロジェクトに参加しています。

実験車を1台造って、それで世界中にインパクトを与えて、というものではなく、スマートグリッドなどの実証実験の中で有効に使われて初めて評価ができる。むしろ新しい街での使い方を提案してこそ、後世まで残るデザインができるのではないか。次のステップに行くには、実際に人が使い始めてみないとわからない。日本はその方向で臨まないと、世界から置いてきぼりになりかねない。

(聞き手:塚田紀史 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済2011年2月26日号)

『ムーンショット デザイン幸福論』
武田ランダムハウスジャパン 1575円 160ページ

おくやま・きよゆき
1959年山形市生まれ。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。米アートセンター・カレッジ・オブ・デザインを卒業後、米GM、独ポルシェ、アートセンター・カレッジ学部長を経て、伊ピニンファリーナのディレクターに。フェラーリ、クアトロポルテなどのカーデザインを担当。

  

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