急進"ネクスト・ディズニー"が日本を席巻する日 存在感を増す「ポスト・GAFA」の正体

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日本は先進国のなかで唯一、賃金が上がっていない国です。停滞に次ぐ停滞で国の経済カはどんどん下がっている。「どうしてこんなに働いているのに、ぜんぜんお金がないんだろう」とモヤモヤしている人は、特に若年層に多いに違いありません。

この状況を打破するには何か大きなインパクトが必要で、web3は、そのインパクトになりうる、と僕は思います。過去にもきっかけはありました。2000年代初頭には「IT革命」の機運が高まり、僕なども政府の要請で、何をどうしたらいいのかとずいぶん提言をさせていただいた覚えがあります。

その頃は「IT革命に乗り遅れたら、もう日本はおしまいだ!」という空気がかなり強かったのですが、インターネットが一般に普及したあたりから、あっという間に盛り下がってしまいました。

その後、東日本大震災が起こり、直近では新型コロナウイルスのパンデミック。しかし日本は、そのつど危機に対応・対処してきただけで、社会や政治、産業が構造から変わったようには見えません。結局のところ、保守的なのです。

日本経済再生の突破口としていくために必要なこと

そうしたなかでweb3を日本経済再生の突破口としていくためには、とにもかくにも人材確保が重要です。

国も企業も、テンプレートをつくって表層的に「やってる感」を出すのではなく、上層部にデジタル領域でのアーキテクチャーを考えられる人材が必要です。何事も「解決策」がある、と見なして効率重視で課題を解決しようとする「ソリューショニズム」に陥らないためにも、チーム全体で共通のビジョンを持って構造からデザインできるようにならなくてはいけません。

そのために僕も大学教育に力を注いでいるわけですが、日本の現状を見ていると少し気がかりな点があります。web3時代にこそ求められる優秀なエンジニアや、将来有望なスタートアップが続々と海外に拠点を移しているのです。

つい先日も、有能なエンジニアが見つかったので仕事のオファーの電話を入れたところ、「喜んでお手伝いしますが、なるべく早くシンガポールに移ろうと思っていまして」と言われたことがあり、人材の海外流出をひしひしと感じています。

海外移転したなかには、日本発のブロックチェーンでユニコーン企業(企業価値10億ドル以上の未上場のスタートアップ)になるかもしれなかったスタートアップなどもあり、非常に悔やまれます。

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