アラサーのための戦略的「人生相談」--どうしたら「豊かさ」を実感できますか(その2)
同じことはビジネスにとっても言えるでしょう。あるいは、「人生」そのものにとっても、同様です。たとえば、「会議の仕方」などがいい例ですね。現代社会で、これだけ会議が行われているのに、そのノウハウが開発されていないわけがありません。正しいノウハウを知らずに、いくら会議をしても、会議のやり方はうまくなりません。
豊かに生きるためのナレッジを学ぶ、というのは、ゴルフで言えば「正しいグリップとアドレスとスイング」を知ることに当たります。それは、習得した人の人生を豊かにするだけでなく、その人とかかわった人たちにも大きなメリットを与えることになるはずです。
その知識とは、ビジネスの場でも有効なだけでなく、家族や友人関係においても有効な解を得ることができる知識(ナレッジ)のことなんです。欧米では、昔から「Life−Skill」と呼ばれてきたものがありますが、まさに「生きる(=Life)術(=Skill)」のことです。
もうおわかりでしょう。この連載で繰り返し述べている「コミュニケーション」スキルを上げることの意味が。身近な人を理解し、役に立ち、頼られ、信頼される人間になる--つまり、これからあなたが追求すべき「豊かさ」とは、「人間関係の豊かさ」なんです。
これは「よい友人」をどこかで探したりして得られるものではなく、あなた自身が努力して人間力を向上させ、友人に対して「よい友人」になることです。これ以上に「豊かになる」術を私は知りません。
1955年生まれ。東京大学法学部卒業。80年、電通入社。トヨタカップを含め、サッカーを中心としたスポーツ・イベントのプロデュースを多数手掛ける。2000年に電通を退社し、スポーツ・ナビゲーションを設立。その後、独立行政法人経済産業研究所の上席研究員を経て、04年にスポーツ総合研究所を設立し、所長就任。江戸川大学社会学部教授を経て、多摩大学の教授として「スポーツビジネス」「スポーツマンシップ」を担当。著書に『Jリーグのマネジメント』『スポーツマンシップ立国論』など。現在東京と大阪でスポーツマネジメントスクールを主宰し、若手スポーツビジネスマンを育成している。
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