愛知「豊橋」にブラックサンダーコラボが多いワケ 1日3万個を売り上げる名物になった「あん巻き」

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「ブラックサンダーピレーネ」1個238円(筆者撮影)

フワフワの生地を割ると、クリームの中に砕いたブラックサンダーがゴロゴロと入っている。想像していたよりも大きい。その理由は食べてみてわかった。ブラックサンダーならではのザクザクとした食感が楽しめるように計算されているのだ。

食べる前はふんわりとやわらかい生地となめらかなクリームとはミスマッチだろうと思えたが、逆にブラックサンダーのザクザク感とまったりとした甘みがアクセントとなっていておいしい。店員さんが勧めたくなるのもわかった。

「mikawa bonTora」では、ほかにも市内の洋菓子店「マッターホーン」の人気商品、ダミエとコラボした「ブラックサンダーダミエ」や、豊橋に本店があり今や全国的な知名度を誇る「久遠チョコレート」とのコラボ商品、「ブラックサンダー×QUONテリーヌ」も売られていた。一方、市内南部、国道23号線沿いにある「道の駅とよはし」では、ワッフルが人気のカフェ「Café WASHAGANCHI +」とコラボした「ブラックサンダーWASHAワッフル」が販売されていた。

すべての商品を購入して食べてみたが、どれも取ってつけたような無理やり感はない。ベースとなるお菓子の個性を生かしつつも、ブラックサンダーの存在感をしっかりと演出しているのだ。スイーツとしては非常に完成度が高いと思った。

豊橋駅や道の駅「とよはし」で販売されている地元企業とブラックサンダーのコラボ商品(筆者撮影)

地元和菓子店との異色コラボ

お腹も心も満たされて大満足で帰ろうとしたそのとき、豊橋駅のキヨスクでひと際異彩を放つコラボ商品を見つけた。それが「ブラックサンダーあん巻き」である。ピレーネやダミエなどは洋菓子なのでブラックサンダーと合わせてもまったく違和感はない。しかし、あん巻きはれっきとした和菓子である。

「ブラックサンダーあん巻き」4個入820円、8個入り1640円(筆者撮影)

おっと、あん巻きをご存じない方もいると思うので説明しよう。あん巻きとは、薄く焼いたカステラ状の生地に餡をのせて巻いた愛知県知立市の名物である。豊橋を含めた三河エリアの和菓子店やスーパーでもよく見かける。

パッケージに書かれた製造・販売元を見ると、「お亀堂」とある。なぜ、あん巻きとコラボさせたのだろう。ぜひとも話を聞いてみたいと思い、愛知大学の近くにある本店を訪ねた。

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