きちんとした将来設計もないまま、大学を卒業後、フリーター→海外を放浪し、帰国後、東京でひとり暮らしを始めた非エリートアラサーOL・かんべ。
どさくさに紛れて正社員の職に就くところまではよかったが、リーマンショックを契機とする転職活動で自分の市場価値の低さを思い知る。気がつけば世の中はエリートと非エリートに分かれており、自分は間違いなく後者。若さゆえの無謀さで、ここまで非エリートでも何とかやってこれたが、はたして10年後は……?
また不況が襲ってきても、ひとりで生きて行ける経済力をつけよう、キャリア設計をこれからちゃんとしようと決意し、ビジネススクールに飛び込む。エリート勝ち組だらけのビジネススクールで非エリート女子が何を学んできたか、どのように仕事に生かされていったか、そしてどのように人生が変わっていったかについて、つれづれなるままに記す。
崖っぷちOLが崖からの生還を試みて大学院に入学……まではよかったが、せっかく入学したからには勉強しなければならない。単位をとらなければ、もちろん卒業はできない。
その昔、自分のキャリアについて熟考して、焦りに焦って資格を取得しまくった時期があった。取得しまくったと言っても、すぐに結果を出すという基準でやっていたので、ほとんどが入門クラスの3級止まりというゆるさ。日商簿記、秘書検定、カラーコーディネーター、ビジネス実務法務……。「趣味は資格取得です」と言えそうなほど、短期間であらゆる資格にチャレンジした。資格取得講座にネギをしょってやってきた鴨そのものである。
どれもそうなのだが、入門レベルの3級は、出題のパターンさえ覚えれば、1カ月程度の勉強で取得できる。
なのに……大学院では、そんな勉強の仕方はまったく通用しない。私は途方にくれていた。小手先のテクニックでは歯が立たぬ。大学院の勉強には、明確な答えがないのだ。
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