崖っぷちOLが土壇場で編み出した勉強法とは いったん知ったらやめられない、知識がつながる快感

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ハーバードビジネススクールなどで使われている実際の企業の事例をまとめた小冊子を読んで、課題を考えて討論する「ケーススタディ」という学習スタイルなのだが、きちんと思考して自分なりの解を出さないと、身にならない。新しい概念やフレームワークをたくさん習っても、小難しい言葉だけが蓄積されていくばかりで、その本質がなかなか見えてこないのだ。

今回は、こんな私がビジネススクールでの勉強にどう立ち向かっていったのかについて紹介したい。

インプットに悪戦苦闘!

入学してまずやったのが、MBAの基本書と呼ばれる本を購入することだった。俗にいう「青本」というハードカバーのシリーズである。たいへん美しい装丁で、こんなカッコいい本が家にある私は超イケイケだと思った。これさえ読めば何とかなる……と、電車の行き帰りなどで読む習慣をつけた。

電車の中でスマホもいじらずにこんなカッコいい本を読んでいる私のことを、どこかで誰かが見ていてくれるかもしれない。イケイケバリバリのグローバルな外資系の人事担当者が、「お、この子は向学心があるな」とスカウトしてくれるかもしれない。恋の花が咲くことだって……。

しかし、とんでもなく目が滑る。ハテハテ、なんだかわかったような気にもなるし、わかっていないような気にもなる。とにかく「読んだ」という事実だけはできる。だが、「理解したか?」と問われると、コソコソと夜逃げしたくなった。

そんな状態で授業のケースを読んでも、何にもならなかった。はあ? ほお? ふ~ん……それで終わり。初めての授業もそんな感じで挑んだ。成績は悪かったが、ビリではなさそうだし、非エリートの自分がいい点数なんて取れるわけもない。

自分をネタにしないと、やっていられない!

そうやって自分に期待もせずに言い訳ばかりしていた私が、初めて危機意識を持ったのは、忘れもしないリーダーシップの授業である。基本のフレームワークも知らず、前段階の知識も何もないまま受講し、授業の教材も「へ〜、この会社大変だね~、ふ~ん」くらいの感覚で読み進めていた。レポートと言われてもピンとこず、まるで小学生の作文みたいなシロモノができた。

次ページスキルは、追い詰められて開花する
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