「大きな声で叱る」が子どものしつけに逆効果な背景 言うことを聞かない子を前にどんな反応が適切か
・反応2.「恥ずかしい、まわりの人たちがどう思っていることか。早くここから立ち去らないと!」
・反応3.「この子はどうしてこんなふうに私を困らせるの? いいかげんにして!」
・反応4.「まわりの人たちはきっと、親のしつけがなってないからだと思っているに違いない。今日こそは本気で叱らないと!」
この4つの反応にはそれぞれ意味があります。どのような意味があるのか見ていきましょう。
4つの反応の意味
反応1:共感
子どもはわざと泣き叫んでいるわけでも、私たちを困らせようとしているわけでもないと考え、子どもの気持ちに寄り添います。これほど感情を爆発させるということは、本当に疲れているのでしょう。この状況で、子どもに協力を求めても無駄です。
共感は、お互いの歩み寄りを成功させるための最初のステップです。子どもの気持ちを理解して、これ以上プレッシャーをかけず落ち着かせて、どうにかして家に帰りましょう。次回はもっと早い時間に買い物に行くか、もしくはぬいぐるみを買わなければならないことを覚悟します。
反応2:逃走
子どもがそんなふうにふるまうことを恥ずかしいと感じます。周囲の人たちは、子育てに失敗していると思っているに違いありません。隠れたくても隠れる場所がないので、とにかくその状況からすみやかに脱出しようと試みます。「明日の幼稚園のお弁当はリンゴなしだからね!」ときつく言いながら、泣き叫ぶ子どもを抱えあげ、商品が入ったショッピングカートを残してスーパーの外に出ます。
このような恥ずかしい状況には耐えられず、逃げだすことが優先されます。買い物は、明日あらためて出直しです。
反応3:復讐
子どもに恥ずかしい思いをさせられました。羞恥心があまりに重くのしかかってくるので、転嫁するかのように、子どもに恥をかかせます。他人からの評価や敬意が失われることを恐れて、ストレスの引き金をひいた「責任者」──つまり自分の子どもに責任を転嫁してしまうのです。
羞恥心やストレスから解放されたいという欲求があまりにも強いため、「どうしてそんなに行儀が悪いの? いいかげんにしなさい!」というような言い方で、衝動的に怒りを子どもにぶつけてしまいます。つまり、不快な感情を子どもに押しつけることで、羞恥心やストレスから解放されようとします。
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