テレ東「朗希の試合」急きょ中継できた納得の理由 箱根駅伝を初めて中継したテレ東のスポーツ史

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テレビ東京の歴代の高視聴率番組を見ると、発足時のJリーグの試合やボクシングの世界タイトルマッチなど、スポーツ中継が上位を占める。そしてなかでも視聴率48.1%と歴代最高視聴率を記録したのが、1993年10月28日放送のサッカー「日本対イラク」戦である。日本代表がワールドカップ初出場をあと一歩のところで逃した「ドーハの悲劇」として知られるこの試合の生中継を担当したのが、テレビ東京だった。

その裏にも、テレビ東京が、東京12チャンネル時代から他局に先んじて海外サッカーを熱心に紹介してきた努力の蓄積があった。その象徴的番組が、『三菱ダイヤモンド・サッカー』(1968年放送開始)である。当時はまだ雑誌などでしか接する機会のなかったヨーロッパのリーグ戦など海外の試合を毎回放送し、熱心なサッカーファンを喜ばせた。

初のサッカーW杯「決勝戦」を生中継

加えて画期的だったのが、日本初のサッカーワールドカップ決勝戦の衛星生中継である。1974年西ドイツ大会の「西ドイツ対オランダ」だった。いまから約50年前、まだワールドカップが、いまのように日本で広く知られるようになるはるか前のことである。

しかもその放送当日は、日本では参議院議員選挙の投票日。当然、他局はこぞって開票速報番組を組んだ。ところがそのなかで、東京12チャンネルはミュンヘンからのワールドカップ中継を放送したのである(布施鋼治『東京12チャンネル運動部の情熱』、72頁)。

いまでも、大きなニュースがあった際に他局が特番を放送するなか、テレ東だけが予定通りアニメを放送する「テレ東だけアニメ」現象が話題になるが、この場合はさしずめ「テレ東だけサッカー」だったわけである。ある意味無謀とすら思える話だが、それだけのサッカー愛があったからこそ、後の「日本対イラク」戦中継があったことは間違いない。

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