死にたくないなら、最低限「温かい食事」を 「養生」には手作り味噌も有機野菜もいらない

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Step1でもカット野菜なら安いしイケルんだけど、「野菜」ってことだけでもハードル高いみたい。カット野菜は袋をちょこっと開封してから袋ごとレンチンしても大丈夫だったりします。このへん、コンビニ養生で書いているので、バックナンバーを見て下さいな。

そうしてようやく、Step3になるわけです。これが、「旬のものレシピ」のレベル。季節のものを季節に合わせて簡単に調理して食べることができる状態。これで「季節の養生」を実践するレベルに到達です。

Step3:ていねい? ほっこり? しゃらくせえ!

食べることは生きること……なんだけども。辰巳芳子さんがよくきちんと食べていない人に対して「命をなめちゃいけません。」と怒っていらっしゃるんだけど……怒っても仕方ないんだよね。怒って出来るようになるんならいいんだけど、そうじゃないし。

あ、断っておきますが、辰巳芳子さんは本当に尊敬しておりまして、映画まで見に行ったんだぞ。感動して涙ぐんじゃったんだぞ。

でも……近頃の世界は過酷でね。低賃金・長時間労働で。ほたほたとした火加減で筍を炊く……なんて時間もお金もないんだよね。で、そういう「ていねいな暮らし」をしないと健康的な食事はできないもんだって思い込まされてるんじゃなかろうかと、私は思ったのだ。

健康的な食事を作って食べることと、「ていねいな暮らし」はまったく異なっていると、ここにしっかり宣言しておこう。梅干漬けても、手作り味噌作っても、そんなことは「養生」とはまったく関係ない。私の書籍にも季節の行事としてそういうのが載ってますが、やらなくたって別に養生できますから。

出汁とらなくたって、パックごはんだって、カット野菜だって……、健康にはなれる。そこからもう一歩踏み込んで、「養生」を実践して、パワフルに毎日を過ごしていけるようになるのすら、「ていねいな暮らし」とはまったく関係ないもの。私の暮らしぶりがそうなんだから大丈夫。

鉄瓶使ってお湯沸かしたりしてないし、粉末だしも使うし、冷凍野菜もカット野菜も食べるし、冷凍食品も使う。無農薬有機栽培のモノしか食べないわけじゃなく、普通のスーパーで買物する。食器洗い乾燥機は生命線だし、電子レンジ加熱は当たり前、誰だよ電子レンジが体に悪いとか言うの!

ていねい? ほっこり? ゆったり? ……しゃらくせえ。私の養生は、徹底的に合理化された生活の上に成り立っております。養生とサバイバルは両立します。戦って、生き抜きましょう。お互いに。

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若林 理砂 鍼灸師・アシル治療室院長

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わかばやし りさ / Risa Wakabayashi

1976年生まれ。鍼灸師・アシル治療室院長。高校卒業後に、鍼灸免許を取得し、エステサロンの併設鍼灸院で、技術を磨く。早稲田大学第二文学部卒。2004年、アシル治療室開院。現在2年先まで予約が埋まるほどの人気を集めている。著書に『からだの教養12ヵ月 ~動き美人になる食とからだのレシピ 』、『安心のペットボトル温灸』がある。
夜間飛行よりメールマガジン「鍼灸師が教える一人でできる養生法」を配信中。毎朝の養生ツイートはこちら

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