IT導入で農業・飲食が一体に「6次産業化」への期待 DXによってさまざまな産業の垣根がなくなる
⑥人口減少の脅威
未来からの逆算=バックキャストの観点から、足もとに目線を戻したときにまず考えなければならないのは、「日本の労働人口の見通し」です。
厚生労働省の予測では、日本の生産年齢人口は2017年の6530万人に対し、2040年にはわずか5245万人(2017年比約80%)にまで減少するとされています。
人口減少では生産性と効率性を高めるべき
目の前の現実に落とし込めば、現在5人の現場は4人で担当しなくてはならなくなるような大きなインパクトをもって、経営を直撃します。つまり、デジタル技術で生産性と効率性を高め、今から20年間で少なくとも20%の生産性向上を実現する必要があります。
さらに、既存マーケットに対する海外企業の新規参入を考えれば、必要な生産性の伸び幅は30%以上を目標としても大げさではないでしょう。それほどの危機感・恐怖感を持って目の前の現実を真剣に考え、逆算してアクションを起こしていく必要があります。
⑦第4次産業革命の必要性
経産省が掲げる「産業革命の進展」に、これまでの産業革命の系譜が記されています。第四次産業革命においては「IoT」「人口知能」「ビッグデータ」「クラウド」といった技術論とともに、「最適なプランニング」「モノのサービス化」「遠隔制御」といった、DX推進に必須となる方法論や考え方が示されています。
このスケールの発想は、国から産業界全体に対する大きな枠組みでの指針にも見えますが、実は一つひとつの企業、国民一人ひとりが進めていかなければならない課題でもある、という印象を受けます。
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