60歳、SAMさんのダンスが今も「キレッキレ」な理由 40代で気付いた体の衰えを乗り越え今も現役

拡大
縮小

生活習慣も改善しました。40代の頃は本当に怠惰な生活をしていたといいますか、仕事が終わると、仲間と食事をしてそのまま朝まで飲んでいて。5時とか6時まで飲んで、昼頃まで寝るという生活を送っていたんです。トレーニングもまったくしていないわけではなかったのですが、集中して取り組めていませんでした。

体の衰えを感じてからは、飲みに出るのも週に2~3回に抑えて、できるだけ自分の体と向き合うようになりました。とくに、食べものには注意しました。

朝食はしっかり摂るようにして、たんぱく質中心の食事に。たんぱく質は豆類を多く摂るように心がけ、肉は週に2~3回というスタイル変えていきました。とはいえ、そこまで神経質に管理しているわけではありません。

基本的には、食べたいときに食べたいものを食べているのですが、不思議なことに年をとるごとに好みは変わってきています。

たとえば、僕は甘いものが大好きで、20代の頃はカバンの中に板チョコとクッキーが必ず入っていたのですが、40代を過ぎると甘いものはあまり食べられなくなって。ショートケーキは1つも食べられないほどです。

出版記念に登場したSAMさん(撮影:阿波 岳)

反対に、自然と野菜が好きになってきましたね。なので、結果として食生活を改善できているのですが、無理して改善してきたというよりは、自然と体がそうなってきたんです。それは年をとって良かったことかなと。

高齢になったらコミュニティ-は必要

――新刊には、健康の本としては珍しく、「コミュニティー」について言及されています。なぜ、コミュニティに着目されたのでしょうか?

ジェロントロジーというのは、医学のように治療を目的としたものではありません。加齢について考え、「どう向き合っていくか」ということを重視しているんですね。しかも、1つの分野だけでなく、社会学、心理学、生物学など、さまざまな側面から考えていくんです。「コミュニティー」というのは、主に心理学や社会学からの観点からみて重要とされています。

高齢になると、どうしても社会との接点がなくなってくるんですよね。たとえば、会社をリタイアしたりとか、若い人が周りにいなくなったりとか。人との関わりが少なくなるというのは、精神的にも肉体的にも良くないと。

次ページワークショップを続ける理由
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT