巻き起こる「脱マスク」議論が危険すぎる理由 “必要派"と“不要派"の不毛な分断を招くだけ

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「マスクだけが閉塞感の象徴にされてしまう」のは異様な状況です(撮影:今井康一)

テレビ、ネットなどの各メディアが一斉に「脱マスク」に関する特集を組み、ネット上に議論を巻き起こしています。

これはアメリカの疾病対策予防管理センター(CDC)が「公共機関でのマスク着用義務を延長する」と発表したことに対し、フロリダ連邦地裁が「政府のマスク着用義務は行政法違反にあたる」という判決を下したことを報じたもの。さらにこの判決を受けてアメリカの主要交通機関が乗客・乗員のマスク着用義務を解除したことから、「日本ではどうするべきか」を問いかけているのです。

「脱マスク」賛否両論の声を加え議論を活発化

メディアの多くは、ホワイトハウス・サキ報道官の「私たちは最新の科学的知見に基づき、公衆衛生上の決定は裁判所ではなく公衆衛生の専門家が行うべきだと考えています」、日本医師会・中川俊男会長の「ウィズコロナの状態でマスクを外すという時期が日本において来るとは思っていません。マスクを着用しないという方針はとるべきではないと思っています」などのコメントをピックアップ。さらに街頭インタビューなどで「脱マスク」に関する賛否両方の声を加えることで議論を活発化させています。

しかし、この「脱マスク」議論は危うさをはらむものであり、ネット上に何気なくコメントを書き込んでいる私たちにも悪影響を及ぼしかねないものなのです。私自身、人々の悩みに寄り添うコンサルタントとしてこの半年あまり、200人余りの人々にマスク着用について話を聞いてきました。ここではあくまで中立な立場から、「脱マスク」議論の現状と危険性を挙げていきます。

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