ヤマトHLDの木川新社長(内定)が中・長期計画を発表。「『域内当日配達』が当たり前の世界にしたい」
ヤマトホールディングスは新中期経営計画を策定、1月31日にアナリスト・記者向けの説明会を開催した。瀬戸薫社長も同席したが、4月1日付で社長に就任を予定している木川眞取締役(子会社のヤマト運輸社長)がプレゼンターを務めた。旧富士銀行出身の木川氏は、同社にとって初の非プロパー社長となる。
4月から始まる新中計は、9年間にわたる長期計画の最初の3年間として位置付けられている。最終年度の2019年度(20年3月期)は創業100周年に当たる。
ヤマトHDの会社設立は1929年だが、創業は小倉八三郎氏(故人)が当時の東京市京橋区木挽町に創立した1919年11月29日だ。ちなみに八三郎氏は1889年11月29日に同市同区の元数寄屋町で生まれたことから、2019年は創業者生誕130年にも当たる。
新長計の名称は「DAN−TOTSU経営計画2019」。「翌日配達」を武器に宅急便を伸ばした1980年代の計3回の中計「ダントツ3か年」「新ダントツ3か年」「ダントツ3か年計画パート3」にちなんだ。あえてアルファベット表記にしたのは、アジアに本格展開し始めたためで、「ヤマト(グループ内)では“DAN−TOTSU”を世界共通語にしたい」(木川氏)という思いからだ。
木川氏は、「『域内当日配達』が当たり前の世界を作りたい」と言う。特定地域を設定し、域内では当日配達を実現する「域内当日配達」はモデル地域を設定しすでに実験を開始している。「域内当日配達」の実現は、買い物弱者の支援だが、当然、高齢化対応の意味合いもある。