「SNSばかり見る」状況を変える時に有効な対策2つ 1日24時間の使い方を改めて考える機会にも

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もっとも、その反対で「やっぱり必要だ」となるかもしれませんが、いずれにせよ、今まであることが当たり前であったがゆえに、「意味を考えることなく」行っていた行動に「意味が芽生える」という観点からしたら、やってみる価値はあるのだと思います。

さらに、そういった短期的な視点での対策だけでは、また何かのきっかけで元に戻ってしまう可能性も十分にありますから、そのうえでもう少し長期的な視点での対策も施すべきです。

それは冒頭に申し上げた後者「思考を変える」の件です。

NYさんは「『いいね!』をもらえるとうれしい」とありますが、本当にそれはうれしいことなのか、そしてなぜそう考えるのかなどを一度、整理してみることが大切です。

SNSの「いいね!」は本当に自分に必要か

もちろん、その「いいね!」だけではなく、自分は何をされたとき、何をしたときにうれしいと感じるのか。そういったこと全般を考えるのです。
「いいね!」をもらえることにうれしさを感じるというのは、もしかしたら条件反射的なことかもしれません。つまりは、深くその意味合いを考えてみるということです。

そのようにしていくと、「いいね!」を押した相手はNYさんという個人を知らない人で、別に深く考えてやっているわけではないかもしれない、とか、条件反射でやっているだけで、NYさんを評価しているわけでもないかもしれないとか、いろいろと考えることが出てくるはずです。

自分という人間を間近に見ている人からの評価と、見ず知らずの他人からの表面的な評価との違いは何か、自分が生きるうえでの位置付けはどう異なるのかなどを、どんどん考えていけばいいのです。

その結果、自分という個人をキチンと見ている身近な人からの評価こそが人生において大切だと思うかもしれませんし、反対に、いや、やはり評価は評価だとなるかもしれません。

いずれにしても、SNSがあること、やることが前提だと、その行為とその結果の意味を深く考えることがなくなりますから、どっちに転んだとしてもやってみる価値はあると思います。

私自身はSNSの類をまったくやっていませんし、やる必要性すら感じないのは以前のコラムでも述べたとおりですが、かといってSNSの価値を認めないわけではないですし、やっている人がおかしいなどというつもりもありません。

要は、自分自身が納得してやるやらないを判断すればいいだけの話だと思いますし、NYさんのように別に深く考えずにカジュアルな付き合いをしている人も多いでしょう。

大切なのは、その行動と結果の意味合いや重要度を、自身の判断基準や価値基準に基づいてきちんと考え、判断できているか否か、です。

これは別にSNSに限った話ではなく、ほかの行動についても同様です。友人付き合いや趣味、仕事、週末の過ごし方など、ほぼすべての行動には時間を費やすことになります。

繰り返しになりますが、24時間という時間をどう活用するかは自分次第です。そしてその時間の使い方こそが自分がどういった人生を生きるか、と同意義なのです。

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