東京ドームの転落死亡事故で久代社長が初会見、引責辞任は否定
東京ドームは1日、同社の遊園地「東京ドームシティアトラクションズ」で起きた乗客の転落死亡事故について都内で記者会見した。会見に初めて出席した久代信次社長(=写真=)は、事故への経営責任を問われ、「事故の原因究明と安全体制の確立が自分の責任」と述べ、今回の事故に伴う引責辞任の考えについては否定した。また、昨日、社内に事故調査委員会を開設したことを明らかにしたうえで、これまでの園内施設の安全管理面について「十分に対応してきたつもりだが、このような事故が起こった以上、改善を図りたい」と対策強化への意向を示した。
会見での主な一問一答は下記のとおり--。
--転落死亡事故の社長責任について。
今回の事故はあってはならない重大な事故。まずはご遺族に誠意を示すこと。私自らが事故調査委員会の陣頭指揮を執って、事態の原因究明と今後の安全管理体制を確立することで私の責任を果たしていく。
--前回の会見で安全管理は必ず手で確認するとしていたが、今回の事故では実際はその確認が徹底されていなかったのではないか。
その点については現在捜査中ということでお答えできない。
--去年5月に舞姫で部品の落下事故があったというが、事実関係は。他に事故は。
ございました。今回の事故との関連については直接関係ないと考えている。センサーに異常を来たし追突事故が起きたことが、おそらく10年くらい前に起きた。
--安全管理面は十分だったのか?
十分に安全体制をしてきたつもりだが、状況の中で事故が起きたことは大変残念なことだ。きちっとした見直しをして二度と起こってはならないと誓った次第だ。
--営業再開の見込みは。
現在未定。アトラクションズ、東京ドームシティ全体が安全面で問題ないとした段階で再開を考えたい。
--安全バーの手作業での確認の指導は徹底されていたのか。
現在捜査中だから答えられない。
--徹底する上でどのような施策が必要だと思うのか。
現在捜査中であり答えられない。
--「捜査中」の一点張りで何も答えていないが、社長はどう思っているのか。
(遊園地は)多くのお客様を迎えている。安全対策は昔から大事なことと認識している。その中でなぜこんな事故が起こったのか残念なことだが、事故調査委員会の中でしっかり調査し、すぐに出来ることは早期に対応していく。