シビック追加のハイブリッドが官能的と言える訳 新型2Lエンジン搭載、「e:HEV」試乗でわかった実力

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開発者同乗のもとにシビックに追加されたハイブリッドモデルに試乗した(写真:ホンダ)
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ホンダのハッチバックモデル「シビック」にハイブリッドモデルが追加された。e:HEVと称する2モーター方式のシリーズハイブリッドシステムを搭載する。

e:HEVはかつて「スポーツハイブリッドi-MMD」と呼ばれた。直列4気筒2.0Lエンジンと2モーターの組み合わせからスタートする。2013年、同社のセダン「アコード」から搭載が始まり、ミニバンである「オデッセイ」、「ステップワゴン」、SUVの「CR-V」にも展開された。

その後、エンジンを1.5Lへと小排気量化することでハイブリッド専用車「インサイト」に搭載される。そして2020年、ホンダの電動化戦略の一環として、i-MMDからe:HEVへ名称変更を行い、コンパクトカー「フィット」、SUV「ヴェゼル」などが搭載し今に至る。

i-MMD時代からハイブリッドシステムは数回にわたり改良されてきたが、今回シビックが搭載するe:HEVでは全域にわたり見直しが入った。

エンジンとシステム制御を見直した

注目すべき点は2つ。1つ目はエンジン。2つ目はシステム制御による気持ちよさの追求だ。

まずエンジン。シビックe:HEVには新開発の直列4気筒2.0Lガソリンエンジンが組み合わされた。これはシリンダーブロック(エンジン骨格)から新設計した新規エンジンだ。この先、厳しくなる排出ガス規制(例/ユーロ7)にも対応可能なグローバルエンジンでもある。

パワートレーンのスペックは104kW(141PS)/182N・m(18.6kgf・m)のエンジンに、135kW(184PS)/315N・m(32.1kgf・m)の走行用電動モーターの組み合わせ。トランスミッションは従来どおり、2モーター(発電/走行)内蔵型の電気式CVTだ。

新開発の直列4気筒2.0Lエンジン(写真:ホンダ)

参考までに現行シビックのガソリンエンジン(直列4気筒1.5Lターボ)は134kW(182PS)/240N・m(24.5kgf・m)。トランスミッションはベルト駆動のCVTと、3ペダル方式の6速MTが用意され、e:HEV登場後も継続販売される。

次にシステム制御。新規2.0Lエンジンを搭載したシビックe:HEVの走行性能は、これまでのe:HEVがもつ実用車的なイメージをガラリと変えた。実質的な速さの向上もさることながら、e:HEVのシステム制御によってエンジン音の聴かせ方を大きく変えたのだ。

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