川栄李奈、まっすぐな本音に秘めた女優道の境地 「自分を信じる一歩一歩が飛躍への道になる」
今までヒロインや主演をあまりやってこなかった川栄は、いつも主演の役者を見て、いっぱいせりふがあってうらやましかったという。『カムカムエヴリバディ』では、自分にせりふがたくさんあることがとにかく嬉しかった。
それだけではなく、共演者との出会いも大きな財産になったようだ。
「お芝居の面でいうと、オダギリジョーさん、深津絵里さんという本当に素晴らしい先輩役者の皆様と共演できて、こんな機会はないんじゃないかというくらい財産になっています。間近でお芝居を学ばせていただきました。
自分に持っていない経験値がある役者さんの演技を参考にして、仕事しながら勉強している感じです。10代~60代までを演じるんですけど、振り幅が広いのが普通のドラマでは味わえないこと。期間が長かったのでとても貴重な経験になりましたね」
役者は正解がない職業、だからこそ思うこと
過去の自分の演技や作品を見て一番変わったと思うことに、“表情の作り方”を挙げた。
いろんな役者と共演をして、「こんな表情があるんだ」とつねに取り入れるようにしてるので、引き出しは多くなったという。それでも、『カムカムエヴリバディ』は母から娘へバトンをつなぐ三世代100年のファミリーストーリー。物語のヒロインを引き継ぐ難役をどう乗り越えていたのか。
「役者は正解がない職業なので、見てくれる人の捉え方でまったく意見が分かれるじゃないですか。演技に対して、褒めてくれる人もいれば下手だという人もいる。人それぞれ感覚が違うので全部正解だと受け止めている。
だから、何かを言われてクヨクヨして落ち込むことがありません。うまくいかないときは、すぐ忘れて切り替えることを意識してます。
朝ドラヒロインをプレッシャーに感じることもなかったです。逆にプレッシャーが演じるときに力へと変わりました。何よりも朝ドラはプロデューサーさんや監督さんが本当に優しくて、役に寄り添ってくれて、『みんなで作っていこうね』というチームで、とても助けられました」
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