吉野家、「牛すき鍋膳」のヒットに潜む死角

第3四半期は営業利益4倍増と絶好調

吉野家HDが1月9日に発表した第3四半期決算は、営業利益が前年同期の4倍と急伸した(撮影:風間仁一郎)

この勢いはどこまで続くのか――。牛丼チェーン「吉野家」を展開する吉野家ホールディングス(HD)は1月9日、2014年度第3四半期累計(2014年3~11月)決算を発表した。売上高は1327億円(前年同期比4.0%増)、本業の儲けを示す営業利益に至っては14億円と、同4倍増を記録した。

HD傘下のうどんチェーン「はなまるうどん」が既存店の好調もあり、増収増益を達成。前期まで赤字が続いていたすし専門店「京樽」も商品刷新や販促が奏功し、黒字に転換した。

だが、足元の好業績を牽引しているのは、何といっても主力事業である国内吉野家だ。同事業の第3四半期累計セグメント利益は22億円と、同68.2%増を達成した。

2013年12月に発売した「牛すき鍋膳」の好調が続き、今年度の期初に当たる2014年3月の既存店売上高は前年同月比15.5%増を記録。同年5月末で一旦販売を終了した鍋メニューだが、5カ月後に販売を再開したところ、11月の既存店売上高は同19.5%増となった。広告宣伝費を抑制したことも、採算面でプラスに働いた。

9~11月だけを見ると赤字!?

これらの事情から大幅増益となった吉野家HDだが、第3四半期(2014年9~11月)だけを抜き出すと、3.6億円の営業赤字となっている。一見「苦戦した3カ月」とも読めてしまう数字だが、会社としてはこの赤字は織り込み済みだ。

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