アベノミクス相場、どこまで賭け続けるべき? 「この道しかない」?安倍首相の基盤はもろい

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今のところ根拠となる事実は何も見えていない推測に過ぎないが、今後の安倍政権は、2012年末から解散前までの第2次安倍政権ほど、官僚からのサポートを得られないのではないだろうか。そうであるなら、閣僚の不出来や不祥事といった形で、安倍内閣が近年の通常の内閣並みのペースで弱体化して行く可能性は、十分視野に入れておく必要がある。

「アベノミクス号の馬券」をどう買うか

主催者(=主務官庁)の判断によっては「八百長!」と判断されかねないGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の株式・外貨建資産買い入れの影響も含めて、アベノミクス号(=アベノミクス相場)には、もう少し走りそうな気配を筆者は感じている。

インフレ率がまだ低く金融緩和が続き、公的年金マネーによるドーピングが許されていて、後続馬が全く迫ってこない当面の展開を考えても、アベノミクス号にはまだ使える脚が残っているのではないだろうか。あたかも、ジェンティルドンナが昨年の有馬記念を勝つ力をぎりぎり残していたような感じだ(注;同馬はドーピングなどしていないはずだが)。

しかし、アベノミクス号がいかに強いとしても、そろそろ騎手の乗り違いが心配になる頃合いだし、騎手と調教師の不和は気になる。

アメリカの金融引き締めへの移行や、新興国経済の波乱要素、さっぱり&やっぱり実現しない成長戦略など、相場上の不安要素はあるが、これらに加えて、案外盤石に見える政治要因が、見かけほど強くない可能性がある点を、投資家は心配要因に加えておくべきだろう。

「馬券の買い方」(=投資の仕方)としては、一昨年、昨年は単勝・馬連などで大きな金額を賭けて良い相場つきだったが、今年はそろそろリスクが心配だ。アベノミクス号にはまだ賭けていいと思うが、投資金額を縮小するなり(これがオーソドックスだ)、倍率の高い馬券で少額の遊びにとどめるなり(投資ではオプションやレバレッジ・ファンドか)、競馬にたとえるなら帰り道の懐具合を冷静に計算すべき時間帯ではなかろうか。

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