率直に言って、こうしたむなしい納得感は、勝負事や投資にあって、非常に良くない心の持ちようだ。こういう時は原因を徹底的に調べて、スッキリ気持ちを整理して、余韻を残さないことが大事だ。もちろん、結果(「サンク・コスト」だ!)にこだわって、損を取り返そうとするのが最悪だ。教訓と未来のヒントだけを掴むのだ。
「勝利騎手」を読み違えた有馬記念、安倍首相も・・
筆者の馬券上の敗因は、はっきりしている。選んだ馬は良かったが、騎手が悪かった(福永騎手には申し訳ないが、そう思う)。有馬記念の1着は戸崎騎手、2着はビュイック騎手、3着は岩田騎手だった。
何れも、地方競馬出身又は外国人騎手だ。福永騎手のような2世騎手が多く、競馬学校で大切に育てられ、賞金の高い有利な環境で仲間内がレースをしているJRA生え抜きの騎手とは、踏んで来た場数と競争の厳しさが違う。ちなみに、福永騎手は、JRA騎手の中で特に下手な騎手だというわけではない。あれが標準クオリティだという点に、JRA生え抜き騎手の問題点がある。
一方、安倍首相も恵まれたコースを歩んだといっていい、政治的には良家出身の2世議員である。彼が跨がるアベノミクス号に死角はないか。
前述の通り、前走、2014年総選挙で、彼は大差の圧勝を得た。しかし、勝ち方はいささか強引で、「やり過ぎ」だったかも知れない。
結果論かも知れないが、民主党の海江田代表(当時)を比例復活させずに落としたのは、気分は良かったかもしれないが、後を考えると「勝ち過ぎた」。端的にいって、海江田氏を民主党の代表に残しておく方が、自民党は、通常国会を、さらに今年4月に予定されている統一地方選挙を、ずっと楽に戦えたのではないか。
代表選に立候補を表明した岡田克也氏、細野豪志氏のいずれが民主党の代表になっても(長妻昭氏もいるが)、国会の論戦では岡田氏が、選挙では細野氏が何れも海江田氏よりも随分手強いはずだ。
与党が圧倒的多数を持つ国会での形ばかりの論戦よりも、今年4月の統一地方選挙、さらには2016年の参院選の方が、実質的な重みがあるので、安倍政権としては、民主党の党員票で細野氏が多くの支持を集めて代表に就任する展開が嫌だろう。民主党のサポーターは考えどころだ。
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