――鉱業ブームのときには、海外からの資本流入があった。経済が加熱してバブルが拡大する事態にならなかった理由は?
RBAがかなり積極的に行動したことが奏功した。2009年から金利を引き上げ、2010〜11年には政策金利は4.75%の高水準となっていた。その結果、11年には豪ドルは1.1米ドルまで上昇した。そのため、鉱業以外のセクターの成長が鈍化した。2010〜2011年には住宅価格が下落し、住宅建築も弱かった。消費支出も停滞していた。鉱業ブームの一方で、資産価格の上昇を抑制し、インフレを抑え込むようにしていた。他の国やオーストラリアの過去の歴史と比べて、例のない引き締め政策がとられた。その後、鉱業セクターが落ち込んできたので、RBAは逆に利下げを進めてきた。
中国を中心とするアジアの成長が支える
――今、世界から投資資金が引き上げられているのではないか。
資金流入は確かに減ってきているが、引き上げられているという感じではない。オーストラリアの経済は中国を中心とするアジア経済の成長に支えられている。世界でも急速に成長しているアジア経済との結びつきが強いことが、他の先進国よりも有利な点で、これが、オーストラリア経済のカギを握る主要なテーマだ。
今後、中国や周辺のアジアの国への食品などの輸出が増えるとみている。アジアからの留学生も増えており、中国人観光客も増えている。アジア向けに教育サービス、金融サービス、ビジネスサービスも伸びている。
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