新規上場のgumi、「目標はエンタメ世界一」

國光宏尚社長に戦略を聞く(上)

日本のIT業界には、言い訳が渦巻いていた。シリコンバレーにはすべての環境が整っていて、未上場企業でも資金調達できるし日本とは市場規模も違う、だから日本企業は勝てない、と誰もが口を揃える。

僕が会社を設立した7年半前、未上場企業には2ケタ億円の資金調達ができないという考え方が多かった。そこを直したかったので、未上場で128億円をエクイティで調達し、「見ろ。できるじゃないか」と言った。海外展開も難しいといわれるが、僕らは海外8拠点で従業員数840人は国内と海外で半々、売上高も内と外で半々。

確かに上場すると制約が出て不利な点も多いと思う。でも、重要なのは、上場後に少なくとも数年間はしっかりと売上高を伸ばしていけるようなビジネスモデルと組織体制を構築することだ。

4年前からスマホが普及することが明らかとなり、当社の主力事業だったブラウザゲームは環境が厳しくなることが予想できた。だからスマホゲームへの展開と海外展開という2つのシフトを断行した。スマホゲームでしっかり勝てる体制を作り、かつ、遠くない未来に日本市場は必ず成熟してしまうからグローバルにやるしかない。

シフトの過程で、過去2期連続して赤字になった。しかし、事業転換に伴う地獄をくぐり抜けて、今は成果がしっかり出てきている。ここで堂々と胸を張って上場し、次なる展開を狙っていく。

ヒットを継続することと世界中で売ることが重要

――スマホゲームのブレイブフロンティア(ブレフロ)が売上高の約8割を占めている。ブームが去った後の成長戦略は。

一言で答えると、「心配するな」です(笑)。すべてのゲームには必ず寿命がある。重要なのは1本2本のヒットではなく、継続的にヒットを出し続けられる体制を構築すること。エンタメビジネスで重要な点は2つしかない。世界中で売れる体制を作ることと、ヒットゲームを生み出し続ける仕組みを構築することだ。

勘違いしている会社も多いが、世界中にゲームを配信することと売ることはまったく違う。「App Store」や「グーグルプレイ」から世界中に配信することはできるが、それだけで売れるわけがない。当然、言語を含めたローライズ、カルチャライズが必要になる。ブレフロは14カ国語で展開し、ユーザーサポート体制も構築している。

衝撃的だったのは、海外展開して初めての問い合わせがポルトガル語だったんです。もう「おお、おお!」と驚いて(笑)。どの国でもローカライズ、カルチャライズすると売り上げが伸びる。やはり英語じゃなくて自分の国の言葉で遊びたい。お客様対応もそうだし、Facebookなどのコミュニティマネジメントも14カ国語に対応する必要がある。

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