港区議会が、議員の取材対応を制限していた

「取材内容を議長へ報告」は是か非か

東京タワーや虎ノ門ヒルズ等が林立する東京都港区。その区議会で異例の事態が起きていた。(六本木ヒルズから筆者撮影)

東京都港区議会で異例の通達が出ていることが明らかになった。議長が2014年7月、全議員に対してメディアからの取材を受けた場合は議長に報告するように求めるよう求めていたのだ。

議長は「報告を求めるもので取材を制限するものではない」としている。しかし、議員たちがメディアの取材を相次いで断るなど委縮効果を生んでいる可能性もある。複数の議員からは「これは実質的な言論統制」との声も聞かれた。言論の府である議会で、どうしてこのような事態が起こったのだろうか。

議長の許可を得なければ取材を受けられない?

港区議会において議員個人が取材を受ける事は原則禁止――。2014年秋、ある若手区議に取材を打診して断られた際、このことを知った。新聞記者時代、地方議会の取材をしたことがあるが、議員個人の取材を禁止するようなルールは聞いたことがない。ある問題を審議する過程において決定前の事項が外に漏れないようにすることはあっても、会派間の枠を超えて「平時」の議員活動の取材まで規制をかけるのは異例だ。

その後、複数の区議に話を聞くと、会派を問わず、取材を受けるかどうかは実質的に井筒宣弘議長(自民党)の「許可制」になっているということがわかった。その影響でNHKなどのメディアが議員への取材を断念せざるをえず、その際には議長とNHK記者が激しく論争したとの情報まで入ってきた。

次ページ「議員のマスコミ等への対応について」
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 働き盛りでがんになった人たちの行動
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ時代の勝者と敗者<br>不動産 熱狂の裏側

実体経済の悪化を尻目に、国内外から熱い視線が注がれる日本の不動産。業界の雰囲気とは対照的に、上場不動産会社の株価は軒並み軟調です。コロナ後の新常態で誰が笑い、誰が泣くのでしょうか。現場の最新情報を基に不動産市場の先行きを展望します。

東洋経済education×ICT