――任務の性質上、それら工作員は、国外の多くの影響にさらされます。北朝鮮政府は、どのようにそれらの人員を確保しておくのですか。
北朝鮮政府が121部隊についてどうしているのかは知りません。外の世界に当然触れることになる海外駐在の外交官については、北朝鮮政府はその子供を言ってみれば捕虜にしていることがわかっています。外交官は海外に赴任する際、北朝鮮に子供を一人置いていくことを強制されます。私が知っている一人の北朝鮮の外交官は、妻と息子を伴って脱北しましたが、娘は北朝鮮に残さざるを得ませんでした。
――北朝鮮には、そうした活動を独力で行える能力があるのですか。
米国と韓国の関係者は、サイバー攻撃の能力に関して言えば、北朝鮮は世界のトップ5に入ると指摘しています。一部の分析者は北朝鮮を米国とロシアのすぐ後に格付けしています。一方ロシアとイランの後にくるという者もいます。ソニーを襲ったようなサイバー攻撃を行う能力が北朝鮮にあることは明白です。
入手可能な情報のみから判断すれば、彼らが中国やイラン、その他の国と協力しているか否かはわかりません。もちろん、ミサイルと核兵器双方の計画において北朝鮮とイランには長期に渡る軍事関係がありますから、サイバー能力に関して協力関係にあっても不思議ではないでしょう。
――今回の事例ではソニーですが、被害者に非があるとするのは不公平ですが、北朝鮮のコメディ風刺である映画の内容を考えると、ソニーのハッキングは予測可能であったように思われます。
北朝鮮はあの「指導者」に対して軽蔑的であったり侮辱的であるものに対しては何でも非常に強く反応します。6月か7月に、北朝鮮は映画を公式に「戦争行為」、また「テロ行為」と呼びました。平壌はオバマ大統領と国連事務総長の潘基文(パン・ギムン)にリリースの阻止を訴えています。
ソニーへのハッキングは本当に多くのことに関して目を覚まさせるものでした。これはさらに別に、北朝鮮が繰り広げた種の攻撃だけでなく、個人ハッカーやハッカー団体からのサイバー攻撃に対しても、企業はその防御にさらに大きな注意を払う必要があることを示すものでした。この出来事はまた北朝鮮のサイバー能力をさらに大きく露出させました。
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